【三重】平均収容時間が過去最長 県内の07年救急搬送2009年1月9日 通報から救急車が患者を病院に収容するまでの平均時間は、二〇〇七年が〇六年より一・一分延びて三二・四分と、これまでで最長となったことが県の調べで分かった。救急出動件数や交通量が増えた上、受け入れ可能な病院を探す時間が増えたことが原因らしい。 〇二年は二七・八分だったので、五年間で五分近く延びた。通報から現場到着までの平均時間も前年より〇・七分遅い七・五分だった。〇七年の全国平均は、収容までの時間が二六・四分、現場到着時間が七分。 県内の十五消防本部別にみると、伊勢市を除く十四消防本部で延びた。最短は伊勢市の二六・一分。最も時間がかかったのは紀勢広域の五四・三分で、鳥羽市、志摩広域、熊野市も四十分を超えた。 収容までの時間が最も延びたのは、亀山市の四・二分。同市の担当者は「市内の病院で断られて鈴鹿市への搬送が多くなった。〇七年は搬送人数も近年で一番多かった」と説明する。三・七分延びた志摩広域の担当者は「市内の病院で処置できない脳外科の患者を伊勢市に搬送するパターンが多い。消防側での改善は難しい」と口調は重い。 県消防・保安室の東畑誠一室長は「時間短縮を図っているが難しい。軽症患者が救急病院の利用を控えることや、病院の医師不足を解消するなど地道な取り組みを進めるしかない」と話した。 (大島康介)
|