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派遣規制緩和、見直し浮上 欠かせぬ「功罪」論議 (1/3ページ)

2009.1.8 23:07

 派遣社員の雇用問題が深刻化する中、派遣労働に対する規制強化が春闘や国会の争点に浮上してきた。舛添要一厚生労働相が個人的としながらも製造業への派遣禁止の考えを示し、民主党も禁止の検討を始めた。日本経団連など経営側は「労使の間で議論していく」との立場を表明している。ただ一連の動きは、雇用機会の拡大や働き方の多様化、企業の国際競争力の強化を目指してきた規制緩和の後退につながる。派遣労働の見直しには、規制緩和の“功罪”を踏まえた論議が欠かせない。

 ■罪

 年末の日比谷公園に開設された「年越し派遣村」。入村者は、最終的に約500人に膨れ上がり、雇用不安の“象徴”として年末年始のニュースで大きく報じられた。

 厚生労働省によると、平成19年度の製造業への派遣社員は46万人に上り、全労働者に占める派遣を中心とした非正規社員の割合は38%に達している。小泉純一郎政権時代の構造改革の一環として進められた労働者派遣法改正による規制緩和が、派遣社員の増加を加速させた。

 しかし、急激な景気悪化で企業の“派遣切り”が相次ぎ、同省の調査では、3月までに職を失う非正規社員は約8万5000人に達する見通しだ。

 派遣契約は、派遣会社と派遣先企業の間の商取引のため、契約期間が終わり更新されない場合も、派遣会社は受け入れざるを得ない。さらに、「派遣先企業の立場が強いうえ、罰則規定がないため、契約の中途解除も多い」(業界関係者)という。

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