神奈川県立高校生の個人情報がインターネット上に流出した問題で、県教育委員会は8日、06年度の全生徒約11万人分の個人情報がファイル交換ソフト「ウィニー」内で公開されたと発表した。事態を受けて県教委とシステム開発委託先の日本IBMは陳謝した。
両者によると、流出したのは、氏名や口座番号など授業料振替システム開発用データ。日本IBM関連会社のパソコンがウイルス感染し昨年6月に流出。これまで約2000人分が公開されたことが分かっていたが、ウィニーからデータを入手した人物が7日ごろ、改めて11万人分を公開したとみられることが新たに分かった。
日本IBMはデータ削除と発信者の特定を進める。また、被害は確認されていないが、該当者全員に文書で再度謝罪し、口座番号の変更を求める。
山本正人・県教育長は記者会見で「2次被害が出ないよう最大限の措置を取りたい」と陳謝した。【五味香織】
毎日新聞 2009年1月8日 20時43分(最終更新 1月8日 22時10分)