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こんにゃくゼリー、弾力性は変わらず 窒息事故時と比べ

2009年1月8日18時12分

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 窒息事故で問題になっているこんにゃく入りゼリーについて、国民生活センターは8日、現在の市販品でも硬さや弾力性が事故時の商品と変わらないものが多いとするテスト結果を発表した。「従来通り子どもや高齢者に食べさせてはいけない」としている。

 昨年また幼児の死亡事故が起きて製造を中止したメーカーが多いなか、昨年12月に市販されていた一口サイズのこんにゃくゼリー32製品(6社分)を調べた。07年7月の前回調査時に比べ、大幅に軟らかくなった製品もあったが、ほとんど変わっていないものが多かった。形や大きさに大きな変化はなかった。

 市場の9割以上を占めるとされるマンナンライフ(群馬県富岡市)の「蒟蒻(こんにゃく)畑」は硬さが2割ほど減ったが、弾力はほとんど同じだった。

 警告表示と弾力性などの改善を理由にした同社の販売再開に対し、産業技術総合研究所の研究グループ「子どもの傷害予防工学カウンシル」は「どの程度効果があるか、科学的根拠を示してほしい」などとする質問書を昨年12月1日付で送っている。

 代表の山中龍宏医師は「のどにはまる一口サイズだから窒息しやすいのであり、形と大きさを変えなければ解決にならない。まして弾力性がほとんど変わらないのでは、リスクはほぼ同じだろう。警告を目立たせても、小さな子どもは読めず、事故再発の危険がある」と指摘する。

 マンナンライフは「事故後に業界でまとめた取り決めに従い警告表示を改善したのが、販売再開の主な理由。弾力性はテスト条件によっても結果が異なり、社としては多少なりとも下げたと考えている。質問書への対応は検討中」としている。(石村裕輔、上田学)

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