2009年1月7日 19時29分更新
三菱自動車工業が経営する岡山県倉敷市の病院が自動車の販売不振による経営悪化のあおりを受けて、ことし3月末で閉院することになりました。
岡山県倉敷市の三菱水島病院は昭和17年に設立され、三菱自動車工業水島製作所が経営して、従業員をはじめ地域住民の医療を担ってきました。
しかし経営の悪化や医師不足で厳しい状況が続き、去年からは規模を縮小して運営を続けていますが、さらに自動車の販売の落ち込みで三菱自動車自体の経営が悪化し、病院への新たな設備投資が難しくなりました。
このため会社と病院で協議した結果、ことし3月末で閉院することになりました。
水島製作所では去年から派遣社員を削減したり工場の休日を増やして生産調整を行ったりしていますが、会社の経営悪化が地域の暮らしを支える病院の閉院にまで及ぶ事態となりました。
三菱自動車工業水島製作所は7日、記者会見をして「病院の黒字転換を目指し検討を続けてきたが、設備投資などで医療のニーズに応えられないと判断した。これまで60年以上にわたり地域の皆さんに利用されてきたが、こういう結果になりたいへん申し訳ない」と述べました。