父、信さんの読みで練習をする楠木早紀さん=中津市福島の自宅
「小倉百人一首競技かるた」のクイーン、立命館大学一年の楠木早紀さん(19)=中津市出身=は史上三人目の「永世クイーン」の称号を目指して、十日開催の「第五十三期クイーン位決定戦」(滋賀県大津市近江神宮)に臨む。「(防衛戦だが)挑戦者のような気持ち。絶対に取りたい」と闘志を燃やしている。
「永世」は通算五期クイーンを務めたものに贈られる称号。楠木さんは二〇〇五年に史上最年少でクイーンに輝いてから連続四期。今回初めて永世タイトルを懸けて戦う。勝てば永世クイーンとしても史上最年少。
昨春から通う立命館は大学かるたの名門。かるたサークルには各地域のトップクラスの実力者が集っており、これまで週二回、実戦形式で内容の濃い練習を積んできた。年末年始は中津市の実家に帰省し、父、信さん(53)を読み手に最終調整。対戦者を仮想、自分の納得の行くスピードと反応、手の動きで“確実に札を取る”練習に励んでいる。
決定戦の対戦者池上三千代さん(東京都)は初めての手合わせ。「相手は気にしてない。自分のモチベーションを上げるのみ。四年間きつい思いをして守ってきたクイーン。集大成と思い、これまでのすべてをぶつける」と楠木さん。「(関西の大学に通いだし)今までアウェーだった会場がホームのように感じる。みんなの応援や気持ちに応えたい。やるしかない」。笑顔の中に、挑むまなざしが光った。
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