警視庁は7日、指定暴力団稲川会が東京都港区六本木に置いていた本部事務所を、同区赤坂へ移転することがほぼ決定したと発表した。これを受け、警視庁は地域の住民らと連携して「稲川会総本部追放・暴力団排除協議会」を発足させ、事務所の移転を阻止する運動を展開する方針。
現在の事務所は六本木7丁目の賃貸ビルに入居しており、同ビルの老朽化で取り壊しが決定していたため、同会は移転先を探していた。
組織犯罪対策3課によると、新たな本部事務所は赤坂6丁目の3階建てビルで、同会関係者の不動産会社が昨年9月に購入していた。7日に同会幹部から警視庁側に「六本木の事務所を赤坂に移すことになり、本日から事務員を置いて活動している」と連絡があったという。
稲川会は全国に構成員と準構成員を合わせて9500人おり、山口組、住吉会に次ぐ勢力。赤坂の新事務所から約250メートル離れたところには住吉会の本部事務所がある。