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渋谷区議、セコすぎる無駄遣い…政務調査費でヤクルト

不適切な支出1200万円

 景気悪化で、どこの職場も経費節減・削減を進めるなか、とんでもない“無駄遣い”が発覚した。東京都渋谷区の住民グループが、同区議が使った「政務調査費」の中身を調べたところ、「不適切な」可能性がある支出が26人から計1200万円分も見つかり、返還を区に求める住民監査請求を行った。血税がいったい何に消えたかといえば、ヤクルト、薬用ハンドソープ、世界陸上チケットなどなど。そのセコすぎる中身とは−。

 同区では政務調査費が区議1人に月20万円支給され、使わなかった分は返却する制度になっている。2007年4月から領収書の添付が義務づけられたが、「非公開の時代は使いたい放題で、住宅ローンの返済にあてていた議員もいた」(区関係者)といわれる。

 監査請求をした住民グループ「渋谷オンブズマン」は昨年7月、約7000枚の領収書を情報公開請求で取得し、メンバー5人が数カ月かけて精査した。さすがに住宅ローン返済に使っていた議員はすでにいなかったが、定員34人のうち区議26人と4会派に不適切と思われる領収書が計1200万円分あり、メンバーは「セコい!」と驚いた。その一部を並べると−。

 ▽薬用ハンドソープ(3139円)▽名刺ファイル(1万5750円)▽ボールペン(1万8000円、1万2000円)▽「トプカプ宮殿の至宝展」入場料、駐車料金(計4050円)▽舞踏集団の年会費(5000円)▽ヤクルト計6パック(3626円)▽「世界陸上大阪」観戦チケット、旅費(4万9360円)

 また、都内で営業してはいけない千葉県我孫子市のタクシーに「足が痛いから病院まで」と頼み込み、渋谷区内を移動して初乗り660円を払った、という議員もいた。

 言うまでもなく、政務調査費は「議員としての調査、研究活動」に使われるもの。だが、所属議員が薬用ハンドソープなどを購入していた会派の幹事長は「監査委員が今月末までに監査結果をまとめるので、その結果を受け、返却すべきものは返却する」とし、即座に返す意思はないという。6日現在、不適切と指摘された政務調査費を区に返却した議員、会派はない。

 渋谷オンブズマンの久保田正尚代表は、こうした無駄遣いは渋谷だけのことではないと前置きし、「渋谷の動きが全国に波及し、(各議員に)住民の税金をきちんと使うという意識が定着してほしい」と語る。

 全国市民オンブズマン連絡会議事務局長の新海聡弁護士も「政務調査に関係ないことに使ったと判明すれば詐欺罪にあたるケースもある。住民はデタラメな議員を選挙で厳しくチェックすることが重要」と話している。

ZAKZAK 2009/01/07

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