都の来年度予算編成で、石原慎太郎知事による知事査定が6日、始まった。一般会計の予算規模は6兆6000億円程度とし、今年度当初比2600億円(4%)程度の減少にとどめることが固まった。予算規模の減少は5年ぶり。知事査定は8日まで続き、予算原案は16日に発表される予定。
景気の悪化に見舞われ、都税収入は7500億円(14%)程度もの落ち込みを示し、4兆7600億円程度の見通し。法人事業税の一部国税化の影響などを加味した実質の減少幅6500億円でも過去最大の規模。これを受けて年末から歳入、歳出の両面で洗い直しを進めた結果、1080億円程度の財源を捻出(ねんしゅつ)できたという。
来年度予算は「都政が今日なすべき役割を確実に果たす」と位置づけられた。政策経費に充てられる一般歳出は3%程度増の4兆5400億円程度とし、投資的経費も7600億円程度で5年連続増となる。
16年夏季五輪とパラリンピックの招致には1046億円を計上し、このうち1000億円を開催準備基金に積み立てる。これとは別に招致機運の盛り上げのイベントなどのため、22億6000万円をかける。来年3月には中学生による区市町村対抗駅伝を新たに開催。また、都交響楽団の定額補助を9億円から10億5000万円に増額する。【木村健二】
毎日新聞 2009年1月7日 地方版