「先着5台」「限定5台」はウソ?--。全国家庭電気製品公正取引協議会県支部が家電量販店を対象に実施した調査で、約半数の店がテレビなどの価格の脇で台数限定をうたいながら、実際は制限なしで販売していたことが分かった。同協議会は「『おとり販売』の可能性がある」として店側に是正指導を行った。こうした限定表示に関する是正は初。
同協議会は全国の家電メーカーと販売業者などでつくる団体で、調査は価格表示の適正化を求める全国キャンペーンの一環として実施。昨年11月17日に高崎、沼田、桐生、伊勢崎4市の10店舗で価格などの店頭表示を調べた。
その結果、店頭やチラシで「先着5台」「限定5台」などと表示しながら、店員に尋ねると実際は在庫に5台以上あるケースが約半数の店であった。商品は液晶やプラズマテレビが多かった。同協議会は「客を呼び込みたいのだろうが、不正な表示は認められない」としている。
このほか、テレビやDVDプレーヤーなどのセット販売で、価格が単品価格の合計を上回ったり、店頭価格を次回から使える値引きポイントを引いた金額にしていたケースが数店舗あり、いずれも是正指導を行った。【伊澤拓也】
毎日新聞 2009年1月7日 地方版