日本でも人気が高い、高級洋食器「ウェッジウッド」で知られるアイルランドの大手陶磁器メーカー「ウォーターフォード・ウェッジウッド」が、経営破たんしました。
「ウォーターフォード・ウェッジウッド」が、イギリスとアイルランドで事業展開している高級洋食器の、「ウェッジウッド」や「ロイヤルドルトン」などは、5日、法定管財人の管理下に入りました。
負債総額は、4億ユーロ=500億円を超えると見られ、今後、ブランド存続のため、新たなスポンサー企業を探すことになります。
「イギリスの歴史にとって、悲しい日だと思う」「(ウェッジウッドは)イギリス品質であり、歴史です。ほとんどの家庭には、ウォーターフォードかウェッジウッドがあり、これからも存続することを願います」(買い物客)
もともと、「ウェッジウッド」は、250年前の1759年にイギリスで創業、王室も愛用する「女王の陶器」として、世界的に人気を集めました。
1987年には、アイルランドのクリスタルメーカー「ウォーターフォード」と合併しましたが、近年、中国製などの安い陶器に押されて、売り上げが伸び悩み、負債が増加していたところに、去年からの金融危機が引き金を引いた形です。
世界的な不況はどこまで波及するのか、イギリスの誇りとも言える名門ブランドの破たんは、経済の先行きに対する不安をさらに高めています。(06日09:14)