まんだらけ盗品売買事件
さくら出版原稿流出事件


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@まんだらけ盗品売買事件

古本屋の「まんだらけ」が、盗品の有名漫画家の原稿を大量に売買して問題になってる。
盗品とは知らなかった、盗品かどうかを判断するのは困難と、まんだらけ側は言ってるが、
「なんでも鑑定団」にも出演して、出版業界に詳しいまんだらけの社長が、
現在は出版社が漫画原稿の買い取り制度をやってないことを知らないわけがないし、
活躍中の漫画家が財産である自分の原稿を他人に譲る(売る)ようなことをしないのも、想像がつくはずだ。
そのことから、持ち込まれたダンボールいっぱいの大量の原稿が盗品の可能性があると
容易に推測できると思うのだが、、、。

原稿を売りに来た人の身元を確認し、
値段の鑑定には時間がかかると言って原稿をあずかり
警察と作者本人に連絡し、
盗品と解った時点で、盗品すべてを作者本人に返すべきではなかったのか。

まんだらけは自分の所有権を主張し未だに原稿を作者に返さないようだ。


@さくら出版原稿流出事件の経緯は以下のようなもの。

さくら出版が発行するマンガ雑誌に掲載された作品の原稿、
およびさくら出版から単行本を発行するために出版社に預けられていた原稿が、
作者が知らないまま、マンガ系古書専門店のまんだらけで販売されていることがわかりました。
さくら出版はここ数年、作家による原稿料支払いや
原稿返却の要求に応じないなどの問題がありました。
さくら出版は破産しましたたが、関係者への連絡はなく、
責任者が姿を消して連絡が取れないため、
未払い原稿料や預けたままの原稿の問題が宙に浮いてしまいました。
数十名の作家の原稿が返却されておらず、
その量は数千頁にのぼります。
そして、その原稿の一部がまんだらけで売られていることが作家の知るところとなり、
作家は、原稿の返却をまんだらけに求めています。


@盗品売買

法律では、盗品と知らずに商品を買った場合、その商品の所有権は、
盗まれた人より買った人に認められる。

消耗品は、元にもどして返すのが不可能なことや
取引において購入者の安全を確保するためらしい。

元の所有者が所有権を取り戻すには、
裁判を起こさなければならず、
たとえ裁判で所有権を取り戻せたとしても、
それと引き換えに代金を払わなければならない場合もある。

今までは、漫画家は、そんな面倒なことをするよりも、
店頭価格で買い戻していたそうだ。

つまり、盗品の原稿を買ったまんだらけは、店頭で一般客が原稿を買ってくれなくても、
確実に作者が原稿を買い戻すわけで、
まんだらけ丸儲けである。


@まんだらけのHPの掲示板に載っていた盗品売買に関する社長のコメント

昨日ある漫画家の方の弁護士さんがお話しがあるとの事でまんだらけに来られました。
何日か前にその漫画家の方からお電話を直接頂き、
「そちらで私の漫画原稿が売られている様なので、とりあえず差し止めて欲しい」
と要望を受け、それを受け入れました。
その後またすぐにその方の弁護士さんから同じ事を申し入れられ、
「もうすでに差し止めてあります」
とお答えしました。
翌日その弁護士さんから再びお電話があり、
「ホームページを拝見しました、確かに掲載されていませんね。
お店の方では売っていないんでしょうね?」
というお問い合わせがあり、
「お店の方でも差し止めてあります」
と申し上げたのです。
それから2,3日たっての御来社でした。

その弁護士さんのお話は開口一番、
「あの原稿は○○先生のものです、返して頂きたい」
と言うものでした。
原稿の所有権はこちらにあるからすみやかに返しなさい。
あなた方には所有権はない・・・という事なのでしょう。
もちろん私はお返しする気でいたのですが、その後
「それでどうすればいいのですか」
とお聞きになるのです。
でもそれは私が逆にお聞きしたい事でした。
お話があるというので時間をとってお待ちしていたのに、
どうすればいいのかはないと思うのです。
とにかくそれ以上のことはおっしゃらず、
「どうしたらよいのか」
の一点張りでした。
そこで私は、
「それでは一度キチンと漫画家さんとお話をさせて下さい」
と申し上げたのです。
弁護士さんは、
「先生はお忙しいので・・・」
とおっしゃいましたので、確かにその通りなので、
「お電話でも結構です」
とお答えしました。
1時間も喋ろうとは思っていないのです。
5分か10分あればよいと思っています。
一度キチンと御本人とお話をしておかないといけない問題だと感じたのです。

さて前置きが長くなってしまいました。
納得の行かない私の応対にお怒りかもしれませんが、もう少しお付き合い下さい。

まんだらけには毎日様々な品が持ち込まれます。
おそらく5万から10万点位でしょうか。
もちろんその中には漫画家さんの原稿もあるのです。
それも皆さんが想像しておられるよりも多くの量が取引されているのです。
昨日も原稿まるまる二作品分が入って来ました。
この丸々一作品という制限を取れば、ほとんど毎日のように原画、原稿の入荷はあるのです。
今回問題になっているのは、まんだらけが盗品を売ったかどうか・・・
あるいは盗品とわかっていて売ったかどうかが焦点になっているのでしょうか?
どうもその辺りもハッキリしませんが、もしそうならキチンとお答えしておきますが、
その様な事はありません。
私達はこれまでも現在もそういうことで、訴えられた事も現在係争中の事件もありません。
毎日大量に扱っているから、
神経が麻痺しているのではないかという考え方があるかも知れませんが、
私達は商法にのっとりキチンとした買い取り方をしております。
この事に関して何ら問題はないと思っております。

いや問題はない訳ではないのですが、複雑なのです。
私がこのビジネスを始めてずっと考えて来たのは、
「どうしたらこの立派な日本の文化たるマンガ・アニメの世界を本当にそう呼べるようになるのか」
という事でした。
今回はやっと世間的に少しは問題化してきていますが、
何故今までもこうした事が頻繁にあったにもかかわらず放っておかれたかという事があります。
これまでまんだらけは多くの出版社の方達と原稿返却のお話し合いを致してまいりました。
そのほとんどがスムースに行われたかと申しますと、私はそうは思っておりません。
漫画家の方と出版社の方達はダイレクトにお話しが出来るのに、
私達はどうしても出版社の方を通すか、
弁護士さんを通して漫画家の方達とお話しする機会がないのです。
「まんだらけはお金が欲しいのだろう。原稿の代金を払うから返しなさい」
それですべてが終わるのでしょうか?
それでこれまでは終わっていたのです。
しかしこれからもそれでいいのでしょうか?
私はずっと腑に落ちない思いでおりました。
そしていつか機会があればキチンとした話し合いを漫画家の方達としてみたいと思っていたのです。
まず何故そんなに大切な漫画家の原稿がホイホイ世の中に流通するのでしょうか?
出版社の管理がずさんなのでしょうか?
編集者に悪い方がいるのでしょうか?
原稿専門の盗人がいるのでしょうか?
そういうシンジケーションが存在するのでしょうか?
まんだらけが売るからなのでしょうか?
まあ色々出しましたが、私が最大の原因と考えているのは、
漫画家の怠慢・・これが一番の原因と考えています。
この辺りは相当漫画家の方達から反論が来るかも知れませんが、
あえて今言わせていただきたいと思います。
実は単純に「漫画家の怠慢」でもないのです。
そこには非常に巧妙に操作されたカラクリがあるのですが、まあそこまで申し上げなくても、
もう少し現代の漫画家さん達には独立心の自覚と、本当に原稿が大切な物ならば、
そういう風に原稿を扱う意識が必要だと思うのです。
今の日本のマンガ・アニメは多くの優秀な漫画家、編集者、読者によって築き上げられて来ました。
そこには編集者と漫画家の絶妙なコンビネーションがあったことも事実です。
しかし今日に至って、出版社(編集とはまた別)は大切なコンテンツ製造者である漫画家さん達を
独占するために様々な手管を用意しています。
私はそれは企業がやることですから別にどうこう言うつもりはないのですが、
ただそこから派生する多くの矛盾に皆さんが気づいていなくて、
しかもそれがこれから世界に発展して行こうというマンガ・アニメ文化を阻害している事が
どうにもがまんならないのです。
このまま話し続けると、版権問題や新刊が売れない問題(新人漫画家が食えない問題)に
話題が移行してしまいますので、少しお話を戻しましょう。
出版社が漫画家さんの原稿をお預かりしたならば、預かり書を発行すべきですし、
漫画家の方達もキチンとした契約を結ぶべきです。
「いやもう長い付き合いだし出版社に全部任せてあるから」
そうおっしゃるなら出版社が原稿をどうしようと文句は言えないはずです。
一般社会人なら当然そうあるべきではないでしょうか。
どこかの出版社の新人賞を取ったばかりの漫画家さんなら、
いやいや新人賞をとれば立派なものですから、
そうではなく編集者さんのお情けで、
たまたま穴があいた所の埋め原稿でデビューしたという新人さんならいざ知らず
大家、大御所といわれるような方達なら堂々と出版社とそうした契約は交わせるはずですし、
そうすべき社会的な義務(漫画家のステイタスの向上という意味からも)があると思うのです。
ところが実際はそうしたずさんな原稿管理をしておいて、返却されなくても、
なくなってさえも騒がないでおいてですね、
「まんだらけが売っていたんだと、とんでもない奴だ!盗っ人め!」
では私達はうかばれません。

ここからまた別の問題が始まります。
それでは何故まんだらけでこうした原稿が売られていたのでしょうか?
いまこうして書いている途中でも現実にすでに私は何十万かの原稿を買っているのです
(今日は土曜日ですので少し多いのですが)。
今回のように問題になる原画原稿はおそらくまんだらけが取り扱う量の
おそらく1パーセントもないと思います。
じゃあ1パーセント以下なら盗品(今回のものも盗品とは決まっていないのですが)を扱ってもいいのか、
と言われるとそれは(NO)でしょう。
しかしここが問題です。
まずは盗難品であるかどうかの選定ですが、これはかなり難しいものです。
単純に、
「漫画家の原稿が市場に出るはずがないのだから、持ち込まれる物はすべて盗品だろう」
とまあそんな風に考える方は少ないと思いますが、いらっしゃらない事もない訳です。
世界は自分達だけで回っている状態の人達ではお話にならないのですが、
盗品でない漫画家の原稿なるものも皆さんが思っていらっしゃる以上に
沢山世間には埋もれているのです。
そうしたものの多くはまんだらけの流通網が出来はじめて、初めて少しずつ世間に流通し出したのです。
これまでの原画・セル画等の流通はいわゆる(ヤミ)で行われ、
その多くが逆に盗品だったろうと想像されます。
それでどれだけ多くの漫画家の原稿・原画がヤミに消えていった事でしょう。
それは(ヤミ)であるが故にまったく問題にならなかったのです・・・出版社や漫画家が問題にしない限り。
しかしまんだらけは買い取った原画・原稿はほとんど公開します
(ほとんどと申し上げたのは売る方の事情から公開して欲しくない・・・
もちろん盗品ではありません・・・という事もありますが)。
そういうシステムから問題がある原画・原稿が発見される場合があります。
今回の件はそういうものでしょう。
しかし今回に限って申し上げますなら、あの多くの原稿は、
まんだらけが仕入れなければどこかでヤミで取引されたか
、あるいはわけの分からない所で眠り続けていたか、最悪廃棄されていただろうと思います。
盗品と分かっていて公開するバカがいるでしょうか?
私達は買い取りに最善を尽くしますが、その上であえて(公開)という光を当てる事によって、
出来る限り問題を無くして行こうと考えているのです。
その上で問題があるのなら私達はもちろん修正いたします。
しかしその問題の多くは他にあるのではないでしょうか?
今回私はその事を言いたいのです。
私達はこのまんだらけ流通システムに誇りを持っています。
まだまだ至らない所は沢山ありますが、ポスシステムも順調に稼動し始めております。
買い取りも近代化して、ダイレクトなコンピューター入力システムも導入しております。
こうした事によりこれまで一点一点の商品情報が曖昧だった物が
すべて明確に確認出来るようになって参りました。
今回この様な問題が浮かび上がって来ましたが、
しかし作家さん達の対応はこれまでと変わっていないのです。
ですが冒頭で述べましたように、今お話しようとしている漫画家さんは社会派マンガの大御所です。
私もよく読ませて頂いている方ですので、お話すれば必ず分かって頂けると確信しているのです。

何故冒頭で弁護士に対して私があのような応対をしたのか書きます。
まずあの弁護士さんは出版社御用達の弁護士さんだと思われました。
あるいは出版社に紹介(漫画家さんが)された弁護士さんかも知れません。
初めから横柄な態度で、まるでこちらが犯罪者であるかのような扱いでした。
とてもその漫画家さんの代理人ではなかったのです。
もしそうなら私はもうお会いしたくないですね。
そこで
「どんな条件なら返してもらえるのか?」
と訪ねられましたので、
「直接漫画家さんとお話させて下さい」
とお願いしたのです。
私は今回の問題をいつものように出版社任せにして、「悪者はまんだらけ」にしておいて、
お金で解決・・・はいおしまい・・にはして欲しくなかったのです。
「ひょっとしてこの漫画家さんなら分かってくれるのでは」
そういう思いがありました。
漫画家さん自身にこの問題に取り組んで欲しかったのです。
もちろんお忙しい身でしょうから、せめて5分10分でもお電話したかったのです。
果たして出版社御用達の弁護士さんは、漫画家さんにちゃんと伝えてくれるでしょうか?
でもあまり甘い事も言っていられないのです。
本当に真剣に漫画家さんが自分達の問題として受け止めない限りは、
この後再びこういうことは繰り返されるでしょう。
誤魔化していてはダメです。
本当の問題が何処にあるのか、今真剣に考えて欲しいのです。
それは作家さん達だけではありません。
読者も同じです。
編集者も販売者もです。
私達は全員で、これまでの日本のマンガ文化を築き上げて来たのです。
その市場に未だヤミが存在します。
まんだらけに限って言えば、
「版権問題」
「新刊売れない問題」
「万引き問題」
ですが本来こうした問題は新刊屋さんが何とかすべき問題なのですが・・・
今回はこの事には触れませんが、
こうした問題もすべて悪いのは自分達ではないという被害者意識を装い、
(問題意識を真剣に考えない漫画家さん達)を巻き込んだ出版社の問題だと私は思っています。
ここで私はちょっと漫画家さんを甘やかしていますが、
やはり漫画家(特に大御所)さんにも責任が大きいと思います。
先生、先生と呼ばれ続け感覚がどうかなってしまっているのでしょうか?
貸本劇画の時代、原稿はすべて買い切りという感覚で取り扱われていました。
ですから読者プレゼントなどには、水木しげるの原稿の断片が送られて来たりしたのです。
白土三平氏が「原稿はすべて返しなさい」とした時、劇画界に衝撃が走ったといいます。
今はそれから何十年も経つのです。
どうして今これだけ強い立場にいる漫画家さん達が、出版社の言いなりなのでしょうか?
本当にこれまで何度となく原稿返却という行為を繰り返して来ました。
しかしその時、
「やっとこれでこの大切な原稿が戻って来た、ありがとう」
と言って下さったのは、この世でたった一人松本零士さんだけでした。
他は皆様うわべはあからさまではないにしても決して好意的な応対ではなかったのです。
私は法律的に所有権がどうのこうのと言っている訳ではないのです。
そういう問題は裁判所ででもやればいい事でしょう。
私はそこまで持ち込むまでもなく、
作家さんが作家さんの原稿を返して欲しいとおっしゃればお返しいたします。
しかし迷惑をこうむったのはどちらでしょうか?
そして何が原因でそうなったのでしょうか?
よく考えて頂きたい問題です。

@上の文に対する矛盾点や個人的意見

その弁護士さんのお話は開口一番、
「あの原稿は○○先生のものです、返して頂きたい」
と言うものでした。
原稿の所有権はこちらにあるからすみやかに返しなさい。
あなた方には所有権はない・・・という事なのでしょう。
もちろん私はお返しする気でいたのですが、
↑返す気でいたと言うのなら素直に原稿を返せばいいと思うのだが、、、。
その後
「それでどうすればいいのですか」
とお聞きになるのです。
でもそれは私が逆にお聞きしたい事でした。
↑文章の流れから推測すると、
弁護士は、原稿を返さないまんだらけに対して、
どうすれば原稿を返してくれるのか聞いているだけだと思うのだが、
そのことに対し、

でもそれは私が逆にお聞きしたい事でした。


というまんだらけ社長の反論は変である。
お話があるというので時間をとってお待ちしていたのに、
どうすればいいのかはないと思うのです。
とにかくそれ以上のことはおっしゃらず、
「どうしたらよいのか」
の一点張りでした。
↑だから弁護士は、どうすれば原稿を返してくれるのか
聞いているだけなのに、
それについて答えないまんだらけ社長の方がおかしい。
そこで私は、
「それでは一度キチンと漫画家さんとお話をさせて下さい」
と申し上げたのです。
弁護士さんは、
「先生はお忙しいので・・・」
とおっしゃいましたので、確かにその通りなので、
「お電話でも結構です」
とお答えしました。
1時間も喋ろうとは思っていないのです。
5分か10分あればよいと思っています。
一度キチンと御本人とお話をしておかないといけない問題だと感じたのです。
5分か10分かあればいいと、都合のいいことを言ってるが、
この問題は、まんだらけが「原稿を返さない」と主張する以上、
そんな短い時間でキチンとお話できる問題ではない。
さて前置きが長くなってしまいました。
納得の行かない私の応対にお怒りかもしれませんが、もう少しお付き合い下さい。
まんだらけには毎日様々な品が持ち込まれます。
おそらく5万から10万点位でしょうか。
もちろんその中には漫画家さんの原稿もあるのです。
それも皆さんが想像しておられるよりも多くの量が取引されているのです。
昨日も原稿まるまる二作品分が入って来ました。
この丸々一作品という制限を取れば、ほとんど毎日のように
原画、原稿の入荷はあるのです。
↑譲渡を目的として描くサイン入りイラストのような原画と、
譲渡することがほとんどない漫画原稿とを 同じものとしてカウントしているとこに、
数的トリックがある。

漫画原稿だけに限ると毎日のように売りに来ないと思う。
しかも、今回のような大量の原稿が持ち込まれるのは異例だと思われる。
今回問題になっているのは、まんだらけが盗品を売ったかどうか・・・
あるいは盗品とわかっていて売ったかどうかが焦点になっているのでしょうか?
どうもその辺りもハッキリしませんが、もしそうならキチンとお答えしておきますが、
その様な事はありません。
↑この文章を読むと、まんだらけは盗品を売ってない、となっているが、
まんだらけが売買した原稿は盗品である

ただ、盗品とわかっていて売ったかどうかについては、ここでは断言できない。
裁判で明らかになってくると思う。
私達はこれまでも現在もそういうことで、訴えられた事も現在係争中の事件もありません。
「セーラームーン」セル画返して!=制作会社、「まんだらけ」を提訴−
東京地裁 (時事通信 2003/06/27)
東映アニメ倉庫に忍び込みセル画を盗んだ男が、それをまんだらけに売却。
東映アニメは、そのセル画を返すよう
まんだらけを提訴


今まで漫画家が原稿を取り返すために提訴しなかったのは、
裁判費用をかけるより、まんだらけから買い取った方が安かったためである。
毎日大量に扱っているから、
神経が麻痺しているのではないかという考え方があるかも知れませんが、
私達は商法にのっとりキチンとした買い取り方をしております。
この事に関して何ら問題はないと思っております。
いや問題はない訳ではないのですが、複雑なのです。
実はまんだらけは、以下のような取り決めをしていた。

まんだらけ 編集(?)部より(平成7年10月30日 22:47)
 まんだらけで扱うマンガ家の原画、原稿の入手経路について色々噂されておりまして、
噂だけなら放っておこうと考えていたところ"マンガジャパン"さんからお話が
ありまして、そのおおよその合意事項を書いておこうと思います。まずまんだらけに
入荷する品はすべて身元確認をします。法律上では、この身元確認が済めば買取
はOKとなりますが(近頃法律が改正されて1万円以下は確認しなくても良くなりま
した)、挙動不審者、明らかに盗難とわかる品に関しては、即警察に通告するシステ
ムになっています。
 これに加えて、これからは"マンガジャパン"さんの要望により"マンガジャパン"
に属する作家の原稿類が持ち込まれた場合は、"マンガジャパン"に連絡する事にな
りました。
 また、売りに来られたお客様には、品物の入手経路も説明して頂く事となります。
確認事項が増えますが、大切なマンガ家の原稿の不法流通を防ぐため、
ぜひご協力くださるようお願いいたします。
                           以上

しかし今回、まんだらけは、"マンガジャパン"に連絡する行為を怠っていた。
私がこのビジネスを始めてずっと考えて来たのは、
「どうしたらこの立派な日本の文化たるマンガ・アニメの世界を本当にそう呼べるようになるのか」
という事でした。
↑まんだらけがそんなこと考えなくても、日本の漫画は一つの文化として認知されている。

確かに絶版本の購入という点では、私はまんだらけを随分利用したし、
絶版本の品揃えがいいので、便利であった。

しかし、日本のマンガを世界の文化にするため考えてきたというのは、
おしつけがましい、というか、余計なお世話というか、そんな感じ。
今回はやっと世間的に少しは問題化してきていますが、
何故今までもこうした事が頻繁にあったにもかかわらず放っておかれたかという事があります。
これまでまんだらけは多くの出版社の方達と原稿返却のお話し合いを致してまいりました。
そのほとんどがスムースに行われたかと申しますと、私はそうは思っておりません。
私達はこれまでも現在もそういうことで、
訴えられた事も現在係争中の事件もありません。

と前に言い切っていたが、
これまでまんだらけは多くの出版社の方達と
原稿返却のお話し合いを致してまいりました。

という事から、
度々、泥棒から盗品を買い取って、
出版社や漫画家と話し合いをしていた

ことが分かる。
漫画家の方と出版社の方達はダイレクトにお話しが出来るのに、
私達はどうしても出版社の方を通すか、
弁護士さんを通して漫画家の方達とお話しする機会がないのです。
「まんだらけはお金が欲しいのだろう。原稿の代金を払うから返しなさい」
それですべてが終わるのでしょうか?
それでこれまでは終わっていたのです。
「まんだらけはお金が欲しいのだろう。
原稿の代金を払うから返しなさい」
それでこれまでは終わっていたのです。


↑やはりまんだらけは、作者に盗品の原稿を買い取らせていたようだ。

過去にそういう盗品を扱った事実があるのなら、
今回の さくら出版から大量に流出してきた原稿も、
まず盗品ではないかと疑うのがスジだと思う
しかしこれからもそれでいいのでしょうか?
良くない。
原稿は一般市場に出回ることがまれであり、盗品の可能性が高い。
それを、警察に通報せずに買い取ったのだから、骨董品屋の責任として
作者に無償で返すのがベスト。
私はずっと腑に落ちない思いでおりました。
そしていつか機会があればキチンとした話し合いを漫画家の方達としてみたいと思っていたのです。
まず何故そんなに大切な漫画家の原稿がホイホイ世の中に流通するのでしょうか?
出版社の管理がずさんなのでしょうか?
編集者に悪い方がいるのでしょうか?
原稿専門の盗人がいるのでしょうか?
そういうシンジケーションが存在するのでしょうか?
まんだらけが売るからなのでしょうか?
まあ色々出しましたが、私が最大の原因と考えているのは、
漫画家の怠慢・・
これが一番の原因と考えています。
まんだらけは、漫画家が一番悪いと言い切ってる。

私は泥棒が一番悪いと思う。
この辺りは相当漫画家の方達から反論が来るかも知れませんが、
あえて今言わせていただきたいと思います。
実は単純に「漫画家の怠慢」でもないのです。
そこには非常に巧妙に操作されたカラクリがあるのですが、まあそこまで申し上げなくても、
もう少し現代の漫画家さん達には独立心の自覚と、本当に原稿が大切な物ならば、
そういう風に原稿を扱う意識が必要だと思うのです。
いくら漫画家が独立心と自覚を持っても、
印刷するために一旦原稿を編集部に預けたあとは、漫画家はどうすることもできない。
漫画家がどんなに気を付けても、原稿が盗難に遭う可能性をゼロにすることは不可能だ。
それとも、印刷が終るまで、漫画家がずっと原稿についてまわれということなのか。
今の日本のマンガ・アニメは多くの優秀な漫画家、編集者、読者によって築き上げられて来ました。
そこには編集者と漫画家の絶妙なコンビネーションがあったことも事実です。
しかし今日に至って、出版社(編集とはまた別)は大切なコンテンツ製造者である漫画家さん達を
独占するために様々な手管を用意しています。
私はそれは企業がやることですから別にどうこう言うつもりはないのですが、
ただそこから派生する多くの矛盾に皆さんが気づいていなくて、
しかもそれがこれから世界に発展して行こうというマンガ・アニメ文化を阻害している事が
どうにもがまんならないのです。
↑「出版社が漫画家を独占すると矛盾が生まれ、
マンガやアニメ文化が阻害される」という論法が理解できない。

一つの出版社と契約している漫画家もいるが、
ただ、沢山仕事をこなすのがきついので、
一つの出版社に絞ってる漫画家が多いのである。

昔と違って今は、一つの出版社と専属契約を結んでいても、
連載が終れば、他社との接触は自由である。

漫画家によっては、いろんな出版社やゲーム会社で仕事をしている人もいる。

それに、今回の盗品売買事件と
出版社の漫画家独占は、全く関係ない。
このまま話し続けると、版権問題や新刊が売れない問題(新人漫画家が食えない問題)に
話題が移行してしまいますので、少しお話を戻しましょう。
出版社が漫画家さんの原稿をお預かりしたならば、預かり書を発行すべきですし、
漫画家の方達もキチンとした契約を結ぶべきです。
レンタルビデオ屋が伝票切ってビデオを貸しても、
ビデオを返さず消息不明になる人はいる。
車を購入し登録をしても、車泥棒は車を盗っていく。
預り証を発行しても、原稿を盗む人は存在する。
特に今回の事件は、さくら出版自体が倒産し、その間に原稿がパクられたので、
預り証を出していたとしても、何の意味もない。
「いやもう長い付き合いだし出版社に全部任せてあるから」
そうおっしゃるなら出版社が原稿をどうしようと文句は言えないはずです。
一般社会人なら当然そうあるべきではないでしょうか。

↑著作権法では、
作者は出版社に一時的に原稿を預け 原稿の複製の販売を許可を与えているのであって、
決して出版社に原稿の所有権を譲渡しているの訳ではないのである。

しかもこのことは、元漫画家で、現在漫画古書専門店の社長なら知っているはずであり、
知っていなければならないことだ。
著作権法の存在を無視し、「出版社が原稿をどうしようと文句は言えない、
一般社会人なら当然そうあるべき」という誤った理論で

著作権法や出版界のことを知らない人を騙し、漫画家を悪者にしたてあげるのは、
セコいの一言。

もし、まんだらけ社長が著作権法や出版界のことを知らず、
本当にそう思っているのなら、
それはそれで、漫画古書専門店の社長として問題がある。

どこかの出版社の新人賞を取ったばかりの漫画家さんなら、
いやいや新人賞をとれば立派なものですから、
そうではなく編集者さんのお情けで、
たまたま穴があいた所の埋め原稿でデビューしたという新人さんならいざ知らず
大家、大御所といわれるような方達なら堂々と出版社とそうした契約は交わせるはずですし、
そうすべき社会的な義務(漫画家のステイタスの向上という意味からも)があると思うのです。
だから、契約をいちいち交わさなくても、著作権法で出版物にかんする取り決めは、
決まってるんだって!
ところが実際はそうしたずさんな原稿管理をしておいて、返却されなくても、
なくなってさえも騒がないでおいてですね、
「まんだらけが売っていたんだと、とんでもない奴だ!盗っ人め!」
では私達はうかばれません。
だから、さくら出版は、作者に倒産を知らせず、原稿をガメたまま、
責任者が逃げたんだって!
それを、漫画家の怠慢のせいにする理由がわからん!
ここからまた別の問題が始まります。
それでは何故まんだらけでこうした原稿が売られていたのでしょうか?
いまこうして書いている途中でも現実にすでに私は何十万かの原稿を買っているのです
(今日は土曜日ですので少し多いのですが)。
↑その原稿も盗品じゃないの?
今回のように問題になる原画原稿はおそらくまんだらけが取り扱う量の
おそらく1パーセントもないと思います。
じゃあ1パーセント以下なら盗品(今回のものも盗品とは決まっていないのですが)を扱ってもいいのか、
と言われるとそれは(NO)でしょう。
しかしここが問題です。
↑原稿を扱う量が全体の1パーセント以上ある方が異常。
まずは盗難品であるかどうかの選定ですが、これはかなり難しいものです。
単純に、
「漫画家の原稿が市場に出るはずがないのだから、持ち込まれる物はすべて盗品だろう」
とまあそんな風に考える方は少ないと思いますが、いらっしゃらない事もない訳です。
↑業界人や大型中古書店主なら
「漫画家の原稿が市場に出るはずがないのだから、持ち込まれる物はすべて盗品だろう」
と考えるのが常識。
世界は自分達だけで回っている状態の人達ではお話にならないのですが、
↑まんだらけ社長だって、かつては漫画家であった訳で、
「世界は自分達だけで回っている状態の人達」の仲間だった。
その上、漫画専門の古本屋という職業からも、出版業界には詳しいはずである。
盗品でない漫画家の原稿なるものも皆さんが思っていらっしゃる以上に
沢山世間には埋もれているのです。
↑ここにも、数のトリックがある。

@「埋もれている」、、、という数えることのできない物の数を
推測し引き合いに出している。

A「皆さんが思っていらっしゃる以上に沢山」という数の概念は個人によって異なり、
どれだけの数なのか明確でない。

例えば、埋もれている原稿が10万枚と考えてる人がいたとしよう、
その人にとっては「思っていらっしゃる以上に沢山」という数は10万枚以上になる。
逆に、埋もれている原稿が100枚と考えてる人にとっては、
「思っていらっしゃる以上に沢山」という数は100枚以上になる。

B原稿が返却されなかった時代の原稿と、
現在の原稿とを一緒にカウントしている。
現役の漫画家の原稿で盗品でないものは、少ないはずである。
そうしたものの多くはまんだらけの流通網が出来はじめて、初めて少しずつ世間に流通し出したのです。
これまでの原画・セル画等の流通はいわゆる(ヤミ)で行われ、
その多くが逆に盗品だったろうと想像されます。
それでどれだけ多くの漫画家の原稿・原画がヤミに消えていった事でしょう。
それは(ヤミ)であるが故にまったく問題にならなかったのです・・・出版社や漫画家が問題にしない限り。
しかしまんだらけは買い取った原画・原稿はほとんど公開します
(ほとんどと申し上げたのは売る方の事情から公開して欲しくない・・・
もちろん盗品ではありません・・・という事もありますが)。
↑まんだらけだって、東映アニメに盗品のセル画を返すよう訴訟を起こされてるし、
現に、さくら出版から流出した盗品の原稿を売っていた。
すでに、まんだらけによって、いくつかの原稿は売られてしまい、
それらはヤミに消えていった。

それに今回は、大量の原稿があったため作者の知るところとなったが、
少ない数の原稿なら、作者が知らないまま、原稿が売買されてたかもしれない。

まんだらけが正当な売買と主張する過去の売買でも、実はそれが盗品の売買で、
作者が知らないうちに、それがヤミに消えていった可能性だってあるのだ。
そういうシステムから問題がある原画・原稿が発見される場合があります。
今回の件はそういうものでしょう。
しかし今回に限って申し上げますなら、あの多くの原稿は、
まんだらけが仕入れなければどこかでヤミで取引されたか、
あるいはわけの分からない所で眠り続けていたか、最悪廃棄されていただろうと思います。
↑盗品の原稿が持ち込まれた時点で警察や作者に連絡し、原稿を差し押さえ、
、売りに来た人を警察署で調べてもらえば、被害が少なかった可能性がある。
盗品と分かっていて公開するバカがいるでしょうか?
↑盗品でも、買った当時は知らなかったと言えば、公開し売っても罪には問われない。
作者が気付いて、店頭価格で買い取ってくれれば、古物商は得をする。
つまり、金儲けのため、盗品と分かって公開する人は存在する。
私達は買い取りに最善を尽くしますが、その上であえて(公開)という光を当てる事によって、
出来る限り問題を無くして行こうと考えているのです。
その上で問題があるのなら私達はもちろん修正いたします。
商人が商品を高く早く売るために、多くの人に公開するのは普通のことである。
それは、声高らかに公言するようなことではないし、偉いことでもない。
しかしその問題の多くは他にあるのではないでしょうか?
今回私はその事を言いたいのです。
私達はこのまんだらけ流通システムに誇りを持っています。
まだまだ至らない所は沢山ありますが、ポスシステムも順調に稼動し始めております。
買い取りも近代化して、ダイレクトなコンピューター入力システムも導入しております。
こうした事によりこれまで一点一点の商品情報が曖昧だった物が
すべて明確に確認出来るようになって参りました。
今回この様な問題が浮かび上がって来ましたが、
しかし作家さん達の対応はこれまでと変わっていないのです。
↑コンピューターを導入しているまんだらけが 盗品を買わされるのは、
全て漫画家が悪いと言っているように聴こえるが、
今回の盗品売買事件とコンピューター入力システムは、全然関係ない。
ですが冒頭で述べましたように、今お話しようとしている漫画家さんは社会派マンガの大御所です。
私もよく読ませて頂いている方ですので、お話すれば必ず分かって頂けると確信しているのです。
まんだらけが態度を改めないと、
社会派マンガの大御所の漫画家さんには、
分かってもらえないと思う。
何故冒頭で弁護士に対して私があのような応対をしたのか書きます。
まずあの弁護士さんは出版社御用達の弁護士さんだと思われました。
あるいは出版社に紹介(漫画家さんが)された弁護士さんかも知れません。
初めから横柄な態度で、まるでこちらが犯罪者であるかのような扱いでした。
とてもその漫画家さんの代理人ではなかったのです。
もしそうなら私はもうお会いしたくないですね。
犯罪者のような扱いとはどういうことなのか?
「あの原稿は○○先生のものです、返して頂きたい」と弁護士が言ったことがそうなのか?
不明。
そこで
「どんな条件なら返してもらえるのか?」
と訪ねられましたので、
「直接漫画家さんとお話させて下さい」
とお願いしたのです。
↑「どんな条件なら返してもらえるのか?」という質問に対し、
まんだらけ社長がちゃんと答えなかったから、
弁護士は怒ったんじゃないのか?

ちなみに、
盗品を買った人が持ち主に 買い戻せ と言うのは違法行為らしい。
中古書店は盗品の所有権を主張し手放さず、
持ち主が店頭価格で買い戻すと言うまで待っているのが
得策である。


弁護士の「どんな条件なら返してもらえるのか?」
という質問に、
まんだらけが明確な回答をしないのは、
そういう理由からではないかと考えることもできる。
私は今回の問題をいつものように出版社任せにして、「悪者はまんだらけ」にしておいて、
お金で解決・・・はいおしまい・・にはして欲しくなかったのです。

↑私はこれを読んで、
「漫画家がお金を出し まんだらけから原稿を買い取って解決するのは当然のことだが
まんだらけは悪者になりたくない」という意味合いの印象を受ける。

まんだらけが悪者になりたくないなら、
無償で漫画家に残った原稿を返せばいいだけの話である。

お金で解決

のとこが、やはり引っ掛かる。

まんだらけ社長は、漫画文化よりも
お金の方が大好きなんじゃないだろうか。

漫画文化を愛する人なら、
原稿を作者に直ぐに返すと思う。

「ひょっとしてこの漫画家さんなら分かってくれるのでは」
そういう思いがありました。
漫画家さん自身にこの問題に取り組んで欲しかったのです。
もちろんお忙しい身でしょうから、せめて5分10分でもお電話したかったのです。
果たして出版社御用達の弁護士さんは、漫画家さんにちゃんと伝えてくれるでしょうか?
↑まんだらけが、漫画家が一番悪いと言ってる以上、5分や10分の電話で話が付く問題ではない。

出版社が倒産し、その間に出版社にあった原稿が盗まれたのなら、
漫画家はどうすることも出来ない。
今回の事件はそういう事件だ。

「漫画家さん自身にこの問題に取り組んで欲しかった」
というまんだらけの意見は的外れである。
でもあまり甘い事も言っていられないのです。
本当に真剣に漫画家さんが自分達の問題として受け止めない限りは、
この後再びこういうことは繰り返されるでしょう。
誤魔化していてはダメです。本当の問題が何処にあるのか、今真剣に考えて欲しいのです。
誤魔化していているのは、まんだらけの方じゃないのか?

「本当の問題が何処にあるのか」
倒産したさくら出版と、
盗品を疑いも無く買い取ったまんだらけにあると思う。
それは作家さん達だけではありません。
読者も同じです。
編集者も販売者もです。
私達は全員で、これまでの日本のマンガ文化を築き上げて来たのです。
その市場に未だヤミが存在します。
↑「みんなで考えよう!漫画文化の市場のヤミの存在」ということを言って、
本来のまんだらけの盗品売買事件から話がそれている。
まんだらけに限って言えば、
「版権問題」
「新刊売れない問題」
「万引き問題」
ですが本来こうした問題は新刊屋さんが何とかすべき問題なのですが・・・
今回はこの事には触れませんが、
こうした問題もすべて悪いのは自分達ではないという被害者意識を装い、
(問題意識を真剣に考えない漫画家さん達)を巻き込んだ出版社の問題だと私は思っています。
↑最近、漫画家や大手出版社が中古書店を批難している事が、
そうとう頭にきているようだ。
ここで私はちょっと漫画家さんを甘やかしていますが、
やはり漫画家(特に大御所)さんにも責任が大きいと思います。
先生、先生と呼ばれ続け感覚がどうかなってしまっているのでしょうか?
貸本劇画の時代、原稿はすべて買い切りという感覚で取り扱われていました。
ですから読者プレゼントなどには、水木しげるの原稿の断片が送られて来たりしたのです。
白土三平氏が「原稿はすべて返しなさい」とした時、劇画界に衝撃が走ったといいます。
今はそれから何十年も経つのです。
どうして今これだけ強い立場にいる漫画家さん達が、出版社の言いなりなのでしょうか?
↑強い立場にいる漫画家は、出版社の言いなりになってはいない。

白土三平氏が「原稿はすべて返しなさい」とした時、
劇画界に衝撃が走った

という事実を知っているなら、それ以降の漫画原稿に関しては、
作者が所有権を有し、市場に出回ることは少ないということも知っているはずである。
本当にこれまで何度となく原稿返却という行為を繰り返して来ました。
しかしその時、
「やっとこれでこの大切な原稿が戻って来た、ありがとう」
と言って下さったのは、この世でたった一人松本零士さんだけでした。
↑松本零士さんを出し、自分の行為(盗品売買)を
正当化しようとしているのが、ミエミエである。

週刊朝日に載っていた「さくら出版原稿流出、まんだらけ盗品売買事件」に関する
松本零士さんのコメント

原則として、あってはならないことだ
かつては原画管理がおおらかに考えられていたため、
そうした古い時代の原画が市場に出ることはある。
原画は作家にとって子供のようなものなので、
このような場合にはお金を払ってでも取り返すことがあるが、
今回は流出した原画枚数の規模などから、
極めて異例のケースだと思う」

↑松本零士さんの原稿が帰ってきたケースと今回の事件は違うと
松本零士さん本人が言っている。
しかも、今回のケースを
あってはならないことと批難している
他は皆様うわべはあからさまではないにしても決して好意的な応対ではなかったのです。
↑自分の原稿が売られようとしていた上に、
自分の物を金をだして取り返し、
一方でまんだらけは盗品を売買し
儲けている
のだから、
好意的になれないのは当然である。
私は法律的に所有権がどうのこうのと言っている訳ではないのです。
そういう問題は裁判所ででもやればいい事でしょう。
私はそこまで持ち込むまでもなく、
作家さんが作家さんの原稿を返して欲しいとおっしゃれば
お返しいたします。
↑とあるが、ある漫画家の日記では、
原稿を返して欲しいと言ったにもかかわらず、
まんだらけは、警察に盗難届を出し、ちゃんとした手続きをとらないと返却できないと言った、、、
というようなことが書いてあった。

だから、被害にあった漫画家は被害届を出し、弁護士を立てたのに、
まんだらけ社長の言ってることは矛盾してる

「原稿を返して欲しいとおっしゃれば
お返しいたします」とまんだらけ社長は言ってるが、
未だに原稿を返さず、裁判にまでなっているのは、
どういうことなのか!?

お金を払えば原稿を返す、
という意味なのか!?
しかし迷惑をこうむったのはどちらでしょうか?
そして何が原因でそうなったのでしょうか?
よく考えて頂きたい問題です。
もちろん迷惑をこうむったのは、漫画家だと思う。

まんだらけが、盗品を持ち込まれた時に警察に連絡すれば、
まんだらけがここまで事件に巻き込まれることはなかったと思う。

@まんだらけ社長のコメント全体に関する個人的感想。

倒産したにもかかわらず、漫画家にそのことを知らせず、
原稿の返却をも怠ったさくら出版に対する批判が、
まんだらけのコメントでは
一切出て来ないのはどういう訳か?

常識で考えると、まず、さくら出版を批判するのがスジではないだろうか。

それとも、さくら出版を批判できない
何かがあるのだろうか?



そして、過去に、盗品を買取り、
本来の持ち主である作者や出版社と
話し合いをしていた事実が
あるにもかかわらず、
何故今回もまた、
疑うこともなく盗品を買い取ったのか。

知らなかった、分からなかったでは済まない問題だと思う。

第一、原稿がまんだらけに持ち込まれたとき
どんな会話がされたのか、
原稿入手の経緯をちゃんと聞いたのか、
社長のコメントでは全く触れられていない


今までは、漫画家に訴えられることもなかったし、
盗品の原稿は、一般客に売れたら大儲け、
売れ残っている原稿も
漫画家が店頭価格で買い取ってくれたら、
これまた大儲け、、、
という
まんだらけの計算と甘え

があった
のではないか?と思ってしまう。


@週刊朝日より、気になる文を抜粋

本当のことかどうかについては、
私はウラを取ってるわけではないので判断しかねるが、
週刊誌に載った、気になる文章を紹介。↓

漫画業界の体質について物申せてしまうほど業界の事情に通じていて、
原画などの真贋判定にも長けているらしい古川社長ほどのお方なら、
弘兼氏が指摘する今回の件の「おかしさ」になどすぐ気づきそうなものですがね(笑)。
若輩編集の自分にすらわかることなのに。
毎日持ち込まれているから「今回も正常な売買」と言い切るのも、
贋作が持ち込まれる可能性だってある商売をやってる人間としてはどうかと。
しかし、問題のさくら出版も
中野にあったんですか…

…ご近所同士の古参の中堅漫画出版社と
業界大手の漫画専門古書店に
なんらかのつながりがあったなどと
邪推したくもなりますね。

前に取り上げた匿名漫画家のタレコミにも「両社示し合わせてのマネー
(この場合は原画か)ロンダリング」なんてことが示唆されていましたし。


@まんだらけ社長セクハラ裁判

漫画古書販売の「まんだらけ」の社長(五二)に性的関係を強要され、
退職を余儀なくされたとして、愛知県内の三十代の元女性社員が社長と同社に一千万円の
損害賠償を求めた民事訴訟の判決が三十日、名古屋地裁一宮支部であり、山崎秀尚裁判長は
訴えの一部を認め、社長側に慰謝料など計二百八十万円の支払いを命じた。
社長側は「合意に基づく関係だった」と和解協議に応じず、全面的に争っていたが、
判決で山崎裁判長は「原告の供述の方が信用できる」と断定したが「原告が深夜に社長室に
出向いたのは、軽率であったことは否定できない」などとして慰謝料算定の根拠を示した。
(中日新聞・2003年7月1日朝刊より抜粋)

セクハラ裁判と盗品売買事件は別物だが、
個人的意見として、
社長という立場を利用
社員に
性的関係を強要するような人は、
盗品売買事件でどんなに自己弁護しても説得力が薄れてしまう。


@これも週刊朝日に載った記事

流出漫画原稿、売らずに返して 弘兼憲史さん提訴へ 

「島耕作」シリーズで知られる漫画家弘兼憲史さんの漫画原稿2000枚余りが、
倒産した出版社から流出し、一部が漫画アニメ専門店で売りに出されていたことがわかった。
弘兼さんは近く、返却を求めて東京地裁に提訴する構えだ。
弘兼作品を売っていたのは、
漫画の古書やアニメグッズを売買している東京都中野区の専門店。
国内に7店舗を構える。

弘兼さんの代理人弁護士によると、専門店のカタログで初期作品
「ガクラン放浪記」の原稿約600枚に75万円の値が付けられていたのをはじめ、
多量の原稿が売りに出されていた。

かつて弘兼さんの作品集を発行した「さくら出版」(東京都中野区)に預けた原稿だったが、
同出版は02年に破産し、原稿は行方がわからなくなった。

専門店によると、弘兼さんの原画や原稿は既に47枚が販売されており、
現在、1500枚近くの在庫があるという。
専門店の社長は「買い取るときは常に身分を照会している。
だが、盗品かどうかなど入手経路まで確認するのは非常に難しい」と話す。
作者が返却を望んだ場合、店頭価格で買い戻してもらうのが原則という。

 弘兼さんは「漫画家にとって、原稿や原画は大本となる大事なコンテンツ。
それが勝手に売られていることに怒りを感じる。
法的な手段で専門店の責任を問いたい」と話している。 (06/27 05:58)

↑既に原稿47枚を売られていた。

まんだらけが注意義務を怠り原稿を売ったという判決がでると、
原稿料の値段(いくらか知らないので想像)からすると、
2千万くらいの損害賠償を求められるかもしれない。


まんだらけの盗品売買が無罪になるには、
取得者(まんだらけ)の善意のみならず無過失が要求される。
そして、善意・無過失は、取得者のまんだらけがが証明しなければならないそうだ。

過去に盗品の原稿を買い取り、作者や出版社と話し合いを持った事実があるにもかかわらず、
今回もまた、盗品の原稿を売買したまんだらけは、
何故疑うこともなく原稿を売買したのか、何故マンガジャパンに連絡しなかったのか、
ということを、理論的に説明しなければならない。
HPの掲示板で出したコメントでは、万人を納得させるのは無理だと思う。
しかも、「作家さんが作家さんの原稿を返して欲しいとおっしゃれば
お返しいたします。」
とHPの掲示板で言ってるので、
まんだらけに原稿の所有権は認められないと思う。

↑これは、あくまで、個人的意見。


@2003年12月19日

まんだらけが、盗品の原稿を、無償で漫画家に返すことに合意。
当然である。

まんだらけが泥棒から買い取ったセーラームーンのセル画の裁判で、
まんだらけに、セル画を東映アニメに返却するよう判決が下ったのも、
影響していると思う。


@2004年4月

まんだらけは、一部漫画家と和解しているようだが、
まんだらけ側は、すでに売り払った原稿の賠償金を払う意思がないことから、
未だに裁判は継続中。


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