小泉純一郎元首相は5日、国会内で麻生首相と会った際、衆参両院を1院制に移行し、議員定数を半減することを次期衆院選で党のマニフェストに盛り込むよう助言した。同席者によると、小泉氏は「選挙で攻める材料を作らないといけない。10年後に実現すればいい」と指摘、衆院選で方針を掲げるよう要請。「民主に先を越されたら、こっちがやられる。自民党内にも反対がいた方がいい」と述べ、抵抗勢力を切り捨てた05年の「郵政選挙」を念頭に決断を促した。
麻生首相は「おれは以前から定数削減を言っている」と応じたが、小泉氏は「やらないとだめだ」と念を押したという。実現には憲法改正が必要なうえ、参院の反発も予想され、現時点では困難とみられる。【山田夢留】
毎日新聞 2009年1月6日 東京朝刊