強盗に遭ったタクシーを調べる大阪府警の捜査員=6日午前5時24分、大阪府高槻市、山本裕之撮影
タクシー運転手を狙った強盗事件が相次いでいる大阪府で6日未明、計2件のタクシー強盗事件が起きた。府警は、他の事件との関連性は薄いとみている。
6日午前3時20分ごろ、大阪府高槻市奈佐原2丁目の路上で乗客の男に首を切られたと、タクシー会社「三菱タクシー」(本社・同府門真市)の運転手、浅田英靖さん(33)から110番通報があった。高槻署によると、浅田さんは首を長さ約2センチ切られ軽傷。男は料金を払わず徒歩で逃げた。府警が強盗殺人未遂事件として捜査している。
一方、同日午前1時45分ごろ、同府寝屋川市下神田町の路上に停車したタクシー車内で、客を装った男がタクシー会社「オービーシー」(本社・同府東大阪市)の運転手、源博文さん(53)にカッターナイフを突きつけ、「静かにしろ」と脅した。源さんがカッターを払いのけると、男は料金6750円を払わずに後部右側の窓から逃走。源さんが追いかけて約100メートル先で取り押さえた。源さんは左手に軽いけがをしており、寝屋川署が強盗致傷容疑で男を現行犯逮捕した。
同署によると、男は同府門真市下島頭の自称派遣社員、沢村優仁容疑者(23)。逮捕時の所持金は数十円で、「財布を家に忘れたので、頭が真っ白になってやった」などと供述しているという。
近畿では12月末、兵庫県稲美町と大阪府東大阪市でタクシー運転手が殺害され現金を奪われる事件が発生。5日未明には同府松原市でタクシー運転手を狙った強盗殺人未遂事件が起きている。