「グリーンピア南紀」跡地開発、再生の事業計画が頓挫
巨額の年金資金が投入された大型保養施設「グリーンピア南紀」(和歌山県)の跡地開発で、中国の請負業者によるリゾート計画が予定通りに進まず、中核となるホテル事業の再開が見送られることがわかった。小泉改革で払い下げられた全国13カ所のグリーンピア跡地で、再生の事業計画が頓挫するのは初めて。南紀の跡地を所有する地元自治体に業者を紹介したのは、地元(和歌山3区)選出の前経産相、二階俊博・衆院議員(自民)だった。跡地は賃貸後の2015年に無償で業者へ譲渡されるという異例の契約だったこともあり、地元で批判が高まっている。
紀伊半島の南端、那智勝浦町と太地町に広がるグリーンピア南紀(360ヘクタール)は公的年金122億円がつぎ込まれ、経営難で03年に閉鎖された。最盛期には年間4万人超が訪れた5階建ての白いホテル(58室)が中核施設だった。
再生事業は05年12月、中国・香港の「ブルー・オーシャン・アジアン・オリエンテーション・リミテッド」(香港ボアオ)が、跡地の8割を約8300万円で買い受けた那智勝浦町から請け負った。同社のオーナーは、中国出身で東京在住の蒋暁松氏(55)。
蒋氏側が提出した事業計画書などでは、跡地に総事業費57億円で「健康と癒やしの里」が整備される構想だった。06年4月にホテルをリニューアルオープンさせ、同年6月に温泉の掘削に着手。今年1月から「超高級宿泊施設」10棟の建設を始め、開業3年で200人の雇用を生み出す、としていた。
だが、これらの計画はまったく実行されていない。地元関係者には最近になって、蒋氏から「この規模では採算が見込めない」と、ホテル再開を見送る意向が伝えられた。朝日新聞が今月3日に取材した際も、蒋氏は再開見送りを認めたうえで「いずれ一流ホテルをつくるが、実現には時間がかかる」と説明した。
蒋氏は、二階議員の「友人」として、町長や年金資金運用基金(06年3月解散)の最高幹部らと面会し、再生事業の請負先に選ばれた。グリーンピア跡地の大半が公募で請負先を決めている中では異例だった。二階議員は蒋氏を関係者に紹介し、契約書への署名の場にも同席した。
グリーンピアの跡地には、公共利用と10年間の「転売禁止」が課せられている。南紀の契約では、賃貸借期間が10年に設定され、その後に土地・建物を蒋氏側に無償譲渡する「特約」も盛り込まれた。10年間の賃貸料は計1億6千万円。初年度分の1億3千万円と2年目分の300万円は町に支払われた。
蒋氏について、町側は当初、「中国・海南島のリゾート開発などに実績がある実業家で信頼できると判断した」と説明してきた。しかし、蒋氏がオーナーの香港ボアオは営業実態のない「ペーパーカンパニー」であることが昨年6月の町議会で表面化した。また民間信用調査機関によると、蒋氏が別に経営する海南島のリゾート開発会社は昨年度の収入がゼロの赤字企業で、負債は約5億2千万元(約80億円)にのぼっている。
蒋氏との契約を批判してきた町議の一人は「国とパイプがある二階議員の権力は絶大で、町は言いなりになってしまった。町民の財産の無償譲渡を決め、地元には雇用や経済効果ももたらされない。一番の被害者は町民だ」と憤る。
朝日新聞の取材に対し、那智勝浦町の中村詔二郎(しょうじろう)町長は「事業の遅れは遺憾だが、ホテルは予定通りやってもらえるものと理解している。(契約撤回は)考えていない」と話す。二階議員は業者を紹介した経緯や理由には答えず、「町が厳正な審査を行った結果、(業者に)決定されたと聞いている」とのコメントを出した。
http://www.asahi.com/kansai/news/OSK200704150003.html
グリーンピア南紀、再生頓挫 業者は構想示し放置
巨額の年金資金が投入された大型保養施設「グリーンピア南紀」(和歌山県)の跡地開発で、中国の請負業者によるリゾート計画が予定通りに進まず、中核となるホテル事業の再開が見送られることがわかった。小泉改革で払い下げられた全国13カ所のグリーンピア跡地で、再生の事業計画が頓挫するのは初めて。南紀の跡地を所有する地元自治体に業者を紹介したのは、地元(和歌山3区)選出の前経産相、二階俊博・衆院議員(自民)だった。跡地は賃貸後の2015年に無償で業者へ譲渡されるという異例の契約だったこともあり、地元で批判が高まっている。
紀伊半島の南端、那智勝浦町と太地町に広がるグリーンピア南紀(360ヘクタール)は公的年金122億円がつぎ込まれ、経営難で03年に閉鎖された。最盛期には年間4万人超が訪れた5階建ての白いホテル(58室)が中核施設だった。
再生事業は05年12月、中国・香港の「ブルー・オーシャン・アジアン・オリエンテーション・リミテッド」(香港ボアオ)が、跡地の8割を約8300万円で買い受けた那智勝浦町から請け負った。同社のオーナーは、中国出身で東京在住の蒋暁松氏(55)。
蒋氏側が提出した事業計画書などでは、跡地に総事業費57億円で「健康と癒やしの里」が整備される構想だった。06年4月にホテルをリニューアルオープンさせ、同年6月に温泉の掘削に着手。今年1月から「超高級宿泊施設」10棟の建設を始め、開業3年で200人の雇用を生み出す、としていた。
だが、これらの計画はまったく実行されていない。地元関係者には最近になって、蒋氏から「この規模では採算が見込めない」と、ホテル再開を見送る意向が伝えられた。朝日新聞が今月3日に取材した際も、蒋氏は再開見送りを認めたうえで「いずれ一流ホテルをつくるが、実現には時間がかかる」と説明した。
蒋氏は、二階議員の「友人」として、町長や年金資金運用基金(06年3月解散)の最高幹部らと面会し、再生事業の請負先に選ばれた。グリーンピア跡地の大半が公募で請負先を決めている中では異例だった。二階議員は蒋氏を関係者に紹介し、契約書への署名の場にも同席した。
グリーンピアの跡地には、公共利用と10年間の「転売禁止」が課せられている。南紀の契約では、賃貸借期間が10年に設定され、その後に土地・建物を蒋氏側に無償譲渡する「特約」も盛り込まれた。10年間の賃貸料は計1億6000万円。初年度分の1億3000万円と2年目分の300万円は町に支払われた。
蒋氏について、町側は当初、「中国・海南島のリゾート開発などに実績がある実業家で信頼できると判断した」と説明してきた。しかし、蒋氏がオーナーの香港ボアオは営業実態のない「ペーパーカンパニー」であることが昨年6月の町議会で表面化した。また民間信用調査機関によると、蒋氏が別に経営する海南島のリゾート開発会社は昨年度の収入がゼロの赤字企業で、負債は約5億2000万元(約80億円)にのぼっている。
蒋氏との契約を批判してきた町議の一人は「国とパイプがある二階議員の権力は絶大で、町は言いなりになってしまった。町民の財産の無償譲渡を決め、地元には雇用や経済効果ももたらされない。一番の被害者は町民だ」と憤る。
朝日新聞の取材に対し、那智勝浦町の中村詔二郎(しょうじろう)町長は「事業の遅れは遺憾だが、ホテルは予定通りやってもらえるものと理解している。(契約撤回は)考えていない」と話す。二階議員は業者を紹介した経緯や理由には答えず、「町が厳正な審査を行った結果、(業者に)決定されたと聞いている」とのコメントを出した。
◇
〈キーワード:グリーンピア〉 公的年金1953億円を投じ、80〜88年に大沼(北海道)、田老(たろう)(岩手)、岩沼(宮城)、二本松(福島)、津南(新潟)、恵那(岐阜)、三木(兵庫)、南紀(和歌山)、安浦(広島)、土佐横浪(高知)、八女(福岡)、南阿蘇(熊本)、指宿(いぶすき)(鹿児島)の13施設がつくられた。経営不振による閉鎖が相次ぎ、05年中に全廃された。運営主体の旧年金資金運用基金は、土佐横浪と指宿の2施設を民間に直接売却し、残りを所在地の自治体へ払い下げた。売却総額は約48億円にとどまった。南紀と、事業計画が未定の恵那を除く9カ所で04年以降、ホテルやレジャー施設が順次営業を再開している。
http://www.asahi.com/national/update/0415/
OSK200704140061.html
誰がどう考えても、二階俊博氏と蒋暁松氏が癒着してると考えるわなぁ。
>町が厳正な審査を行った結果、(業者に)決定されたと聞いている
厳正な審査を行った割には、事業は暗礁に乗り上げ、会社はペーパーカンパニーだったと。。。
二階 俊博
(にかい としひろ、1939年(昭和14年)2月17日 - )
衆議院議員(8期)。自民党国会対策委員長。運輸大臣、北海道開発庁長官、経済産業大臣、保守新党幹事長を歴任。
略歴
和歌山県御坊市出身。父の二階俊太郎は稲原村長(印南町に合併)、和歌山県議会議員を務めた。
和歌山県立日高高等学校を経て1961年(昭和36年)に中央大学法学部を卒業し、静岡県選出の衆議院議員で建設大臣を務めた遠藤三郎の秘書となる。遠藤の死後、和歌山に戻り、1975年(昭和50年)に和歌山県議会議員に立候補し、当選し2期務めた。1983年(昭和58年)、旧和歌山2区から自由民主党公認(田中派)で第37回衆議院議員総選挙に立候補、5万3611票を獲得し、2位当選(以後7期連続当選)する。
竹下派結成に当たっては、二階は、田中に対する配慮と師事していた遠藤三郎が元藤山愛一郎派に属しており、そのつながりで江崎真澄に近いことから創政会には参加しなかったが、その後、奥田敬和ら中間派が竹下派に参加したことを契機に自身も参加する。
1990年(平成2年)、海部俊樹内閣で運輸政務次官に就任。1992年(平成4年)の竹下派分裂の際は、小沢一郎に同調し、羽田孜派(改革フォーラム21)に参加。1993年(平成5年)、宮沢内閣不信任案に賛成し、自民党を離党、小沢らと共に新生党を結成に参加した。総選挙後、発足した細川連立政権で運輸政務次官に就任する。
細川・羽田政権後、新進党にも参加し、「明日の内閣」の国土・交通政策担当などを務める。また、小沢側近として小沢党首選出に尽力した。1998年(平成10年)、小沢に従い自由党に参加。国会対策委員長として自自連立政権樹立に動き、1999年(平成11年)の第二次小渕恵三改造内閣で運輸大臣兼北海道開発庁長官として入閣する。
同年の通常国会から自自連立に公明党が加わり、10月には正式に自自公連立が成立。
2000年(平成12年)4月、自由党の政策が実現されないと連立解消を主張する小沢と袂を分かち、野田毅らと保守党を結成し、自公保連立政権を作る。小渕内閣を引き継いだ森喜朗内閣で留任。
同年7月、保守党国会対策委員長に就任。2001年(平成13年)に保守党幹事長に就任。
2002年(平成14年)、保守新党でも幹事長に就任するが、2003年(平成15年)の第43回衆議院議員総選挙で保守新党は代表の熊谷弘が落選するなど惨敗し、自民党に吸収された。復党後、旧保守新党の議員らで二階グループを結成し会長となる。2004年(平成16年)9月、自民党の総務局長に就任。
2005年(平成17年)5月、小泉首相より指名を受け、郵政民営化法案を審議する特別委員会の委員長に就任。郵政民営化法案の衆院通過に尽力した上、その後の郵政解散による第44回衆議院議員総選挙では選挙責任者の総務局長として候補者擁立などに奔走し、自民党圧勝の功労者となった。その功績を買われて2005年10月に成立した第3次小泉改造内閣では経済産業大臣として入閣した。
2006年9月、小泉首相が自民党総裁任期満了に伴い、安倍晋三が総裁に就任し、民主党代表である小沢一郎への対策として、自民党国会対策委員長に就任した。
政治活動
中国政策
自民党内の親中国派の有力議員の一人である。まだ保守新党が存続していた時代、地元の田辺市の新庄総合公園に江沢民が自筆で書いた「登高望遠睦隣友好」と言う文字と、2000年の二階も参加した日中文化観光交流使節団に対して江が発表した重要講和を刻んだ日中国交正常化30周年記念碑の建立を計画し、全国にも同様の石碑を建立する心算であったが、地元の抵抗等もあって頓挫した。
また、東シナ海の日中中間線でのガス田開発問題で、麻生外務大臣が中国のガス田開発強行に断固対応する姿勢を示すと、この「日本の対応に『こそ』問題がある」「強硬に対応するなら勝手にやればいい」と述べたことなど、二階の対中政策のスタンスは一部から批判が根強い。2006年5月には、自宅に剃刀の刃を“中国に媚びるな”等となじる「自殺勧告状」と共に送りつけられた。
国対政治
自由党、保守党時代に国会対策委員長を務め、自民党でも国対委員長の現職にある。1999年の通常国会では、自民党国対委員長の古賀誠、公明党国対委員長の草川昭三としばしば懇談し、3人は当時の流行歌から「だんご3兄弟」「談合三兄弟」と称された(「自自公「三兄弟」の活躍」二階のサイトより)。二階はこれを逆手に取り、西川太一郎(当時、自由党国対副委員長)主催の形でだんごを食べながら国政を語るという「だんごの会」を計画。会期末間近の8月8日に開催され、「3兄弟」そろって参加することで結束をアピールした。自自公連立政権成立に、3人は大きな役割を果たしたと言われる。その後も3人は強いパイプを保った。
馳浩によると、「その人脈と調整力と勝負カンの鋭さと気配りは、衆目の一致するところ」であるという(「永田町通信 76 『二階マジック』」)。同じく馳の記事によると、2005年の郵政民営化法案審議では、民主党の筆頭理事であった中井洽の弱みを利用し、中井の顔を立てる形で採決には協力させた。また、2006年10月9日に北朝鮮が核実験を実施したが、二階はあらかじめ6日に「週末に北朝鮮が核実験をもしも行ったら、世界で唯一の被爆国である日本は、強い抗議声明を国民総意として世界に発信しなければならない。そのためには、与野党の国会対策責任者がその準備をしておかねばならない。土日祝日だからといって危機管理の対応が疎かになってはならん。いざという時には休日であっても集まって、本会議を開く準備をしておこう!!」と各党の国対委員長の元に出向いて頭を下げてお願いに回っていた。その結果、翌10月10日に、核実験への非難決議を、全会一致で採択させることができたという。
その他
PSE問題では、自らの責任を責任転嫁し、多くの反感を買った。この二階俊博の責任転嫁発言は、テレビ・雑誌でも数回取り上げられ、批判の対象となっていた。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BA%8C%E9%9A%8E
%E4%BF%8A%E5%8D%9A
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2007年04月16日
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巨悪の根を引っこ抜きたい
Excerpt: 地中に根を伸ばし、冬の間はゆっくりと眠っていた花や木々が、今次々に花を咲かせています。 薔薇もどんどん花芽を膨らませていますが、この季節、特に見事なのはボタンでしょうか。 あの花を見て香りを嗅げば、...
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