ニュース: 国際 RSS feed
【ガザ侵攻】国連学校近くで砲撃 パレスチナ死者600人超える
【エルサレム=黒沢潤】パレスチナ自治区ガザ地区で5日夜から6日にかけて、地上侵攻作戦を展開するイスラエル軍と、イスラム原理主義組織ハマスが初めて本格的に衝突した。イスラエル軍は国連が運営する学校近くで砲撃を開始し、民間人ら少なくとも40人が犠牲となるなど多数の死傷者が出ている。
ロイター通信などによれば、同学校近くで6日午後、イスラエル軍の2台の戦車が砲撃を開始し、避難民らが待機する学校内や、外部にいた人々が犠牲となった。多数の重軽傷者も出ているもようだ。イスラエル空軍はさらに別の国連の学校も空爆、3人以上の避難民の犠牲者が出た。
地中海沿岸部でもイスラエル海軍の艦砲射撃で10人が死亡。中部デイルアルバラでは、家屋に砲弾が命中し民間人5人が死亡した。ブレイジ難民キャンプでも砲撃で3人が死亡した。昨年12月27日の軍事作戦開始後、パレスチナ側の犠牲者は600人を超えた。
戦闘が激化したのは、5日夜から。イスラエル軍はガザ市内で、ハマスのメンバー数十人にヘリコプターから機関銃で攻撃。ハマスも対戦車砲で激しく抵抗した。イスラエル軍による誤射も2件発生し、自軍の兵士4人が死亡、24人が負傷する事態となった。
ハマス報道官は5日、イスラエル軍が作戦を継続した場合、同国南部ディモナの核施設をロケット弾などで攻撃すると威嚇した。しかし、イスラエル軍はハマスの部隊が多数集結する南部のハンユニスに武装ヘリコプターの支援を受けた戦車部隊を侵攻させるなど、戦闘は激化している。