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NIKKEI NET

ロシアがウクライナ経由のガス削減、バルカン諸国などで供給途絶

 【モスクワ=古川英治】ロシアがウクライナのパイプラインを通じた欧州への天然ガス供給削減を決め、ギリシャなどバルカン諸国を中心にガス供給が途絶するなど影響が深刻化してきた。暖房用など冬季の需要が本格化するなか、欧州の市民生活や経済に支障が出る恐れがある。昨年8月のロシアによるグルジア侵攻に続き、ロシアと欧米の対立につながる可能性もある。

 現地からの報道によると、ブルガリア、ギリシャ、トルコなどでウクライナ経由のガス供給が6日、完全停止した。オーストリアへのウクライナ経由の供給も通常に比べ9割減るなど中東欧でも影響が出ている。各国は備蓄で対応しているもようだが、ブルガリア政府は「危機的状況にある」と発表、スロバキア政府は「非常事態」を宣言した。

 ロシアはベラルーシ経由などウクライナ以外のルートを通じた欧州への供給を増やしているもようだが、これまで影響のなかったドイツなどを含め影響がさらに広がる可能性が高まっている。 (00:55)