【モスクワ=星井麻紀】ロシアがウクライナ向け天然ガス供給を停止した問題で、欧州5カ国では6日、ウクライナ経由のロシア産ガス供給が完全に停止するなど混乱が広がった。一方、ウクライナの国営ガス企業は、8日にモスクワで交渉を再開すると発表。欧州連合(EU)も事態の収束に向け動き出した。
インタファクス通信などによると、ウクライナ経由のガスが完全に停止したのはブルガリア、トルコ、ギリシャなど。また、オーストリアでは、9割、ルーマニアでは75%減少。ドイツやポーランド、イタリアでも影響が出ているという。
ロシア側は、ウクライナがロシアから欧州に向かうパイプライン4本のうち3本を閉鎖したとの声明を発表。ウクライナ側は、ロシアがガス供給を約3分の1に削減したと非難し、完全な中継停止も排除しないとの考えを示した。