2009年01月06日

◆ ケータイ料金の詐欺2

 ケータイで高額の料金を請求される事件が、いまだに相次いでいる。前にも述べたが、あらためて喚起しておこう。(これはケータイ電話会社による詐欺である。知らずにいると、大損害。)

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 この件は「パケ死」として有名だ。ケータイ電話で(通話やメール以外の)ネット接続をすると、ネット接続料として「パケット料金」がかかる。それがものすごい額になることだ。1万円超は最低レベルで、実際には百万円を超える額が請求されることもある。

 具体的な例は、前に記述した。そちらを参照。
   → Openブログ 「ケータイ料金の詐欺」

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 上記の記事は 2007年04月06日 のものだが、それから2年近くを経た今でも、状況は変わらない。朝日新聞(朝刊・生活面 2009-01-06 )によると、中学生が「パケ死」に遭った例が示されている。額は巨額ではないが。以下、記事の要約ふうの抜粋。
 女子中学生が、友達に教えてもらって、かわいらしいキャラクター画像を提供しているウェブサイトに接続した。「無料サイト」と書かれているので、安心していた。「見るだけでダウンロードしなければ大丈夫」と。しかるに、のちに請求書が届いたのを見て、驚いた。翌月 21541円。翌々月 30560円。合計5万円超。そのほとんどが「パケット料金」だ。例の「無料サイト」に接続した分。
 他にも、同種の例がある。
  → パケ死は誰の責任?
  → 定額制でも”パケ死”にご注意 (のリンク先「朝日新聞」)

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 いまだにこんなことが起こっているわけだ。
 では、なぜ、こんなことが起こっているのか? もちろん、ケータイ会社が対策をしないからだ。ではなぜ、ケータイ会社は対策をしないのか?
 ここまで考えて、ようやく真相が判明する。こうだ。
 「ケータイ会社と、詐欺サイトは、グルである」

 
 ドコモや、au や、ソフトバンクなどのケータイ会社は、詐欺サイトとグルなのだ。なぜか? 利用者が払った金は、全額が詐欺サイトに行くのではない。一定割合が「手数料」として、ケータイ会社に入る。詐欺サイトが詐欺をすればするほど、ケータイ会社に多額の手数料が入る。……だから、ケータイ会社は、詐欺を止めるつもりはまったくない。詐欺を止めれば、自分の収入が減るからだ。
 この意味で、「ケータイ会社と、詐欺サイトは、グルである」と言える。「同じ穴のムジナ」というよりも、さらに強い意味だ。「犯罪の共犯」という関係に相当するだろう。(ただし、共謀はしていない。「未必の故意」ふうの犯意。)

 ──

 実を言うと、「パケ死」をなくすことは、技術的にはごく容易である。次のいずれかを、なせばいい。
  (1) ネットへの高速接続を、最初から停止する。
  (2) ネットへの高速接続をするときのときは、警告する。
   (例。「高額料金が請求されます。いいですか?《 はい/いいえ 》」)


 しかしながら、このような防護措置は、なされていない。特に、(1) については、次のページに詳しい解説がある。
  → パケ死マシン化を突き進む携帯電話機

 では、なぜ、防護措置がなされていないのか? それはもちろん、すぐ前に述べたとおり。ケータイ会社がグルだからだ。要するに、
 ドコモ、au 、ソフトバンクなどのケータイ会社は、それ自体が詐欺会社なのである。
(…… なぜなら、詐欺をなすから。正確には、詐欺を防止するのを、意図的に阻害するから。)
 この事実を、はっきりと認識しておこう。認識していないのであれば、ケータイというものを、使うべきではない。(どうしても使うなら、通話専用のものだろう。とにかく、それ以外は、「高額請求の恐れのないケータイ」というものを、ケータイ会社が用意していないのだ。悪質だから。)

( ※ 余談だが、「ケータイの学校持ち込み禁止」という政策が話題になった。これについて言うなら、「通話機能専用のものを除く」というふうに指定すれば、特に問題ないだろう。また、「パケ死防護機能のないものは、家庭も含めて絶対禁止」にすることが好ましい。)



 [ 付記 ]
 関連して、似た話題を述べる。それは、「クリック詐欺」だ。
 ウェブサイトを見ていると、「利用のために登録してください」という表示が出て、そこに登録すると、メールアドレスやら個人情報やらが提供されてしまう。その後に、高額の料金が請求される……というもの。
 詳しくは下記を参照。
   → 巧妙なネット詐欺?ワンクリック詐欺?

 このサイトの「回答欄」では、「メールアドレスしか教えていないのならば、高額請求など無視しても大丈夫」というふうに回答されている。

 しかしながら、次の問題もある。
   → 高木浩光のサイト
 これによると、ケータイのID識別によって、さまざまな個人情報がことごとく漏れてしまう可能性があるという。次の経路で。
  ・ 良心的なサイトで、ケータイのIDと、住所氏名などを登録する。
  ・ その情報が、悪意ある社員を経て、外部に流出する。
  ・ その情報を得た詐欺サイトは、ケータイIDから、住所氏名を知る。

 つまり、ケータイIDがあらゆるサイトで共有されるせいで、単にケータイで接続しただけで、住所氏名が漏れてしまう危険性がある。(パソコンならば、その危険性はない。IPアドレスはときどき変更されるからだ。)

 以上は、関連する話題だった。



 [ 参考 ]
 ケータイ会社がいかに悪質か、という話については、次の話題もある。
   →  Yahoo!ケータイがトップページを有料化
 まったく、何という悪質さ。Yahoo!ケータイで「Y!」ボタンを押して、Yahooのトップページに接続するたびに、百円程度の接続料を取る、というわけ。いきなり有料化するのだから、詐欺同然。

 こんな会社のケータイなんか、誰も使わなくなるだろう……と思っていたが、案の定。あまりにも悪評が出たので、一カ月後に、撤回した。
   → 有料化を撤回――「Yahoo!ケータイ」トップページ
 ま、当然のことか。しかし、それでも、悪質さははっきりと露呈されたわけだ。……ついでだが、こういう詐欺体質は、Yahoo!に限ったことではない。ドコモも au も同様である。その点は、前述の通り。

( ※ 本サイトの意図は、ケータイ会社の悪口ではなくて、読者に向けて「詐欺に引っかからないようにしよう」ということだ。)
posted by 管理人 at 20:16 | Comment(0) | コンピュータ_04
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