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ヤマト、ガッチャマン…アニメの名脇役、寺島幹夫さん

2008年12月4日、心不全のため77歳で死去

寺島幹夫(クリックで拡大)

 「科学忍者隊ガッチャマン」のベルク・カッツェ、「宇宙戦艦ヤマト」の山崎奨機関長、「名犬ラッシー」のラドリング公爵…。いまや世界でジャパニメーションと呼ばれる日本アニメの創生期に、欠くことのできない声の名脇役として活躍した。

 福井県出身。名門の県立藤島高時代は演劇部のリーダー格として活動していた。俳優を志して上京したが、仕事は思うように増えず、厳しい日々を過ごした。1964年、産経新聞の取材に「舞台をやりたいのですが小さい劇団なんかでは身銭を切らなければやれないのが現状です。この悪条件が早く改善されることを望んでいます。金がほしいですなあ…」と、心情を吐露していた。

 その後、声優の仕事を増やし、誰もが一度はその声を耳にしたことがある存在に。親交が深かったのは同じ俳協所属で、ともに埼玉県所沢市在住だった「サザエさん」のマスオさん役、増岡弘さん(72)。

 増岡さんは「とてもいい声で、切れ味のよい語り口でした。アニメ創生期を支えた功労者です。プライベートでも、手作りみその愛好会を一緒に立ち上げ、『本当にうまいものは自分たちで作ろう』と、遊びにも手を抜かず情熱的。先日、所沢駅で会ったときはお元気そうだったのですが…」と肩を落とした。

 「立ちくらみがして、胸が痛む」と訴え、検査入院したのが2008年12月2日のこと。深刻な病状ではなく、翌3日には退院した。4日は再び病院を訪れる予定で朝から普段通りに過ごしていたが、その後、トイレで倒れているのを家族が発見。すでに息はなかったという。

 増岡さんは以前から浅田次郎の名作「鉄道員」の朗読劇を舞台でやりたいと考え、映画で高倉健が演じた佐藤乙松を「ぜひ寺島さんに」と考えていた。

 「愚直ながらも迫力のある乙松の人物像を表現するには寺島さんの声がぴったりだと思ったのです。ただ、体調がそれほど思わしくないとも耳にしていたので、お声をかけそびれてしまって。今となっては、強くお願いしておくべきだったと思います」と悔やんでいた。

ZAKZAK 2009/01/06

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