USJの出入り口。これまでは左端のゲートから一時退出できた=大阪市此花区、後藤写す
飲食店などが入るユニバーサル・シティウォーク大阪。再入場禁止に波紋が広がる=大阪市此花区、後藤写す
ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ、大阪市此花区)を運営するユー・エス・ジェイは、7日から来園客の「再入場」を禁止する。出入り自由な年間パスがない限り、場外で食事などをして、園内に戻ることはできなくなる。USJ側は「非日常の世界のコンセプトを生かすため」と説明するが、戸惑う来園者も出そうだ。
USJは01年3月の開業以来、入場券の半券と、一時退出時に手に押してもらったスタンプを提示すれば、当日に限って再入場を認めてきた。
ところが昨年12月に禁止の方針を固め、パンフレットの片隅に「パークを一旦(いったん)退場されますと、再入場ができなくなります」などと記載した。他方で出入り自由の年間パスを大幅に値下げ。大人の「スタジオ・ゴールド・パス」は2月1日までの期間限定で、通常より1万500円安い1万1500円で販売する。
場外でいったん食事をして戻る来園客が多く、再入場禁止は周辺飲食店に波紋を広げている。JRゆめ咲線ユニバーサルシティ駅とUSJの正面ゲート間にある商業施設「ユニバーサル・シティウォーク大阪」には、ファストフードや回転ずし、ラーメンなど約50店舗が入り、昼時には一時退出者でごった返していた。セルフ式の讃岐うどん店では、休日の昼時の3〜4割が一時退出者という。店長は「1杯320円からうどんを提供し、『USJは手頃な価格で遊べる』と思われるのに貢献しているのに」と話す。
一方、USJ内にも軽食スタンドから和食、本格的なコース料理が味わえるレストランまで約20店あるが、メニューが限られているうえ、割高と感じる来場者も多い。現在、2店が閉鎖中だ。