英語の基本動詞について

マーク・ピーターセン(著)『日本人の英語』に次の言葉が書いてあります。

"get" という動詞は,run や put と同様に、数多くの「副詞」(away, across, over, along, out, off, up, down など)と組み合わせることによって、どんな意味にでもなりうる万能動詞のように思われる.私は,run と put と get くらいあれば、他の動詞をほとんど使わずに聖書の現代語訳でもできるような気がする.

ほんと、get と副詞、前置詞を組み合わせれば、ほとんどの表現が可能かもしれません。

実際、『新クラウン英語熟語辞典』で get を調べると、何百という熟語が載っています。

基本の動詞はどれぐらい?

英語の根本の動詞はいくつぐらいでしょうか?

個人的には、しぼりにしぼりこめば10個ぐらいだと思います。

becomegetgivego
haveletmakeputtake

小西友七(著)『英語のしくみがわかる 基本動詞』では24の動詞を取り上げています。

becallcamedofindgetgivego
havehelpholdkeepleaveletmakeput
runsayseestarttakethinkwantwork

見ればわかるとおり、すべて中学で習う動詞です。

取り上げたのは、英米人の日常生活の中で最もよく使われ、最も重要な、そして英語のバックボーンを形成している24の基本動詞です。これを会得すれば、表面的な理解ではなく英米人の心の奥底へぐっと入りこむことができるでしょう。
―『英語のしくみがわかる 基本動詞』 まえがき

これだけで、ほぼすべての表現が可能かもしれません。

「家を建てる」なら、build a house のかわりに、put up a house、problem(問題)が「生じた」なら、turn up や come up、「解決した」なら go away など。

ケリー伊藤(著)『英単語の使い方辞典 基本動詞編』では、124の動詞と、15の前置詞・副詞が取り上げられており、それぞれに10~30の例文が載っています。

長いですが、その英単語のリストを。

動詞addanswerappearask
bearbeatbeliverbiteblow
boilbreakbringbuildburn
callcarrycastcatchchange
chargeclearclosecomecount
covercrycutdiedig
dodrawdrivedropeat
enjoyfallfeelfillfind
fixflyfollowgatherget
givegodrowhanghave
hearhidehitholdhurt
joinjumpkeepkickkill
knowlaughlayleavelet
livelooklosemakemeet
meltmoveopenpasspay
pickplaypresspullpush
putraisereachreadreceive
rideriserollrunsay
seesellsendserveset
shakeshootshowshutsit
skipslipspeaksplitstand
staystickstrikestudytake
talkteartellthinkthrow
tietouchtryturnunderstand
walkwearworkwrapwrite

やはり、中学で習う動詞がほとんどです。

前置詞・副詞は次の15個。

aboveacrossalongaroundaway
belowdowninoffon
outoverthroughunderup

基本動詞124個と前置詞・副詞15個の使い方を思えれば、

日常のほとんどのことが表現できます。
―『英単語の使い方辞典 基本動詞編』 まえがき

たとえば、

12歳の時,彼は声変わりした.

を英語で言うと?

His voice break when he was twelve.

もちろん、日本の英和辞書にも載っています。

When he turned fourteen his voice began to break.
「ジーニアス英和辞典」

英和辞典の基本英単語のページは多いですから、すみずみまで読むのはたいへんです(自分はひま人なのか、好きですが)。

『英単語の使い方辞典 基本動詞編』は、

基本動詞は訳で覚えるのではなく、概念で覚えることが大切です。
―『同書』 まえがき

『英単語の使い方辞典 基本動詞編』では、例文の前に動詞の概念が書いてあります。
たとえば break では、

break の基本概念は " to come apart, to destroy the wholeness of ~" つまり「物事の一体性,連続性を絶つ」ことです。(以下略)

窓や皿を割るのも break。

約束を破るのも break。

脱獄するのも break (break jail)。

基本動詞の「概念」

物だろうと、状況だろうと、それを「絶つ」のが break の基本概念。

これから書く予定の「英語の基本動詞」では、小西友七(著)『英語のしくみがわかる 基本動詞』とケリー伊藤(著)『英単語の使い方辞典 基本動詞編』を参考にし、いろいろな英和辞典・英英辞典から例文を集め、基本動詞の「概念」を勉強していくつもりです。

50個ぐらいの基本動詞を選んで。

正直言うと、自分も「英語の基本語」によわいので...。

卵は値上がりしたが、ガソリンは安くなった。

は、

Eggs are up, but gas is down.

で十分か?

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comments

from Junpei642

これらの言葉、本の中に出てきたときは予想しながら読めるし、なるほどこうやって使うんだと思うのですが、
実際は動詞も前置詞、副詞もありふれているため、
かえって頭に残り難かったりしますよね。
breakなんかはまだ覚えやすい方ですが…
もうすぐ日本に帰るので、この手の本を買って帰ろうと思っています。
私は本の中に出てきた印象的な言葉を実践で使うことに必死になっているのですが、時にはニュアンス的にちょっとずれた意味で覚えてしまっていて、nativeの友人に訂正されたりしています。

from 管理人 まさんた

Junpei642 さん、こんにちは。
自分は今は英語を話す機会がない生活を送っていますが、以前、簡単な英単語に困った経験は山ほどあります。

風邪気味のとき、どでかい薬を渡され、" wash it down ".
渡された薬に対し、「ほんとに飲んでだいじょうぶ…?」という戸惑いと、wash という言葉に一瞬、「洗うの?」と。

よく考えてみて、「ああ、水で流し込め、ってことか…」とわかりましたが。

ペーパーバックを読んでいるのとは違い、実際の場だと困惑しますね。

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