中日新聞のニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 石川 > 1月6日の記事一覧 > 記事

ここから本文

【石川】

へき地医療学びたい 穴水総合病院 初の研修医赴任

2009年1月6日

公立穴水総合病院に赴任した金沢医科大病院研修医の四宮祥平さん=穴水町川島で

写真

 公立穴水総合病院(穴水町川島)に五日、金沢医科大病院の臨床研修医、四宮祥平さん(26)が赴任した。一カ月間の短期だが、新人医師が研修先を自由に選ぶことができる臨床研修制度が二〇〇四年度に始まって以来、同病院が研修医を受け入れるのは初めて。

 四宮医師は大阪府出身。金沢医科大生の時に一週間、同病院で学外研修をしたことがあり研修先に選んだ。訪問診療や兜(かぶと)診療所(同甲(かぶと))などで研修し、へき地医療を学ぶことにしており、「この機会を生かし、将来は医療設備が整っていない途上国で働きたい」と話す。

 公立穴水総合病院は臨床研修制度の導入後、医師不足に陥り、〇六年度からは百七十七床あった入院患者用のベッド数を五十九床減らして百十八床にしたため、深刻な経営難に陥っている。〇七年度は七億三千百十四万円の資金不足を招き、運営する穴水町が県内自治体で唯一、連結赤字を計上する要因となった。

 病院側は、経営改善プラン策定に向け準備を進めており、「医師不足対策は国レベルの問題」としつつも、「他の臨床研修医へのアピールになれば」と、今回の受け入れを経営改善のきっかけにしたい意向だ。(島崎勝弘)

 

この記事を印刷する

広告
中日スポーツ 東京中日スポーツ 中日新聞フォトサービス 東京中日スポーツ