東シナ海のガス田の共同開発をめぐり、日本と中国両政府が去年6月、継続協議とすることで合意したガス田「樫(かし)」で中国側が単独に開発を続けていることが分かり、中曽根外務大臣は、中国政府に抗議していることを明らかにしました。
「政治的な合意をしていない地域については継続して協議していくことになっていて、これは大変遺憾なことであり、政府としては中国側に抗議の申し入れを行っているところです」(中曽根弘文 外相)
日中両国は東シナ海のガス田開発で去年6月中旬、中国が先行して開発している「白樺(しらかば)」について、日本企業が出資し、「翌檜(あすなろ)」については、南側の海域を共同開発することで合意しました。
そのほかの「樫」と「楠(くすのき)」は、中国側が単独開発を主張したため、継続協議となっていました。
しかし、中国はこの合意の後も「樫」の掘削を続けていたと見られ、周辺海域が変色していることを自衛隊が確認、日本政府は、数回にわたって外交ルートを通じて中国側に抗議したということです。 (05日11:20)