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ホーム > ニュース > プレスリリース > 携帯電話機上で動作する日英・英日自動通訳ソフトを開発

携帯電話機上で動作する日英・英日自動通訳ソフトを開発

2009年1月5日
日本電気株式会社

NECはこのたび、日英・英日双方向の自動通訳が可能な組み込み機器向け旅行会話自動通訳ソフトを開発し、携帯電話機上での高速・高精度な動作に成功しました。

このたびの成果は、携帯電話機向けの小型CPUで動作するコンパクトな自動通訳ソフトを高度化し、日英方向・英日方向双方の自動通訳機能を携帯電話機上に試験搭載(注1)することで実現したものです。搭載した通訳ソフトは、携帯電話機のCPU上で動作可能で、外部のサーバ等による処理が不要であるため、通信環境に依存しません。日本語あるいは英語の発声終了から音声認識結果の表示まで、また、翻訳開始の指示から翻訳結果の表示まで、快適な動作速度を実現し、高精度な通訳結果の提示を可能にしています。

このたびの成果は、NECが従来から開発を進めてきた「コンパクト・スケーラブル音声認識エンジン」(注2)と「語彙規則型機械翻訳エンジン」(注3)を、以下の技術により高度化することで実現しました。

  1. 音声認識エンジンの高精度化
    耐雑音音声認識技術(MBW法:注4)および、言語モデル先読み値平滑化手法(注5)をコンパクト音声認識エンジンに導入し、従来に比較して雑音環境での音声認識性能を向上すると共に、特にコンパクトなマシンリソースでの音声認識性能を向上しました。

  2. 音声認識エンジン・機械翻訳エンジンの精度向上
    音声認識エンジン・機械翻訳エンジンを構築するためのデータベースを拡充し、当社が長年にわたり培ってきた音声認識・機械翻訳エンジン構築技術と組み合わせることにより、使用するマシンリソースを増やすことなく、従来に比較して語彙や表現能力を向上しました。これにより、音声認識・機械翻訳で受理可能な言語表現を拡充させました。

  3. 携帯電話機向け通訳実装技術の組込み
    上記音声認識エンジン・機械翻訳エンジンの高精度化・表現能力向上の技術を、携帯電話という限られたリソース上でコンパクトに実装し、かつ高速動作を可能としました。また、従来の日英通訳実装技術を英日方向にも適用することにより、携帯電話機単体での快適な動作を日英方向・英日方向ともに実現しました。

本開発の結果、旅行会話の日英・英日双方向の自動通訳機能を携帯電話機単体で高速・高精度に利用することが可能となり、言語の壁を越えてコミュニケーションを支援するという、人に優しい情報社会の実現に、また一歩近づきました。なお、今回の自動通訳ソフトは、日英・英日とも、同一の音声認識エンジンと機械翻訳エンジンを使用しており、辞書リソースを切り替えるだけで日英・英日方向の切替を可能にしています。

NECは今後、音声認識・言語処理技術のさらなる強化を図り、いつでも、どこでも、誰とでもコミュニケーションできる、人にやさしい情報社会の実現を目指し、自動通訳技術・コミュニケーション支援技術の研究開発を進めていきます。

以上

(注1)

NEC社内の携帯試作機を使用。

(注2)コンパクト・スケーラブル大語彙連続音声認識エンジン:

音響モデルのコンパクト化、木構造類似度計算による類似度計算の高速化、音響先読みと言語モデル先読みによる単語列探索の高速化などを組み合わせたNEC独自の音声認識方式に基づき、コンパクトな領域で高精度に動作する音声認識エンジン。

(注3)語彙規則型翻訳エンジン:

辞書と文法を一体化して、単語内部に分散格納するNEC独自の翻訳方式に基づく機械翻訳エンジン。汎用の翻訳文法と、定型表現など単語個別の翻訳規則の双方が容易に拡充可能で、コンパクトかつ、翻訳の質の向上が容易である。

(注4)MBW(Model-Based Wiener-Filter)法:

雑音の知識だけでなく、音声の知識を用いることにより、雑音の種類によらずに頑健に雑音の影響を軽減することを可能とするNEC独自の耐雑音音声認識手法。

(注5)言語モデル先読み値平滑化手法:

音声認識の単語列探索時に、言語モデル先読み値を平滑化することでその偏りをなくし、音声認識性能を向上させるNEC独自の音声認識手法。

本件に関するお客様からのお問い合わせ先

NEC 研究企画部 広報グループ
URL: 新しいウィンドウを開きます。http://www.nec.co.jp/contact/

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