新天地ドイツへ出発 大久保
笑顔でドイツへ出発するJ1神戸の大久保嘉人=関西空港(撮影・浜畑利郎)
サッカーのドイツ1部リーグ、ウォルフスブルクへ移籍する、Jリーグ1部(J1)神戸の日本代表FW大久保嘉人(26)が4日、関西空港発の航空機でドイツへ向けて出発した。現地時間の5日にメディカルチェックを受け、6日に正式契約する予定。
大久保は出発前、「コンスタントに試合に出ることが目標。たくさん点が取れればいい」と抱負を述べた。2004-05年シーズン途中から約1年半プレーしたスペイン1部リーグのマジョルカでは思うような結果は残せなかったが「神戸で成長できたし、今は自分のプレーを試したいという気持ち」と、自信をのぞかせた。
ウォルフスブルクには日本代表のMF長谷部誠も在籍している。
4日朝に関西空港で会見した大久保嘉人の一問一答は次の通り。(伊藤大介)
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-今の気持ちは?
「(移籍が)ぎりぎりで決まった。今は楽しみ」
-移籍の話が来て悩んだか。
「かなり悩んだ。日本代表のこともあるし、もし(ウォルフスブルクで)試合に出られなかったら、とも思った。だから試合を見に行き、そこで『できるかも』と直感した。もう1回チャレンジしたいと思った」
-1度目の海外移籍(2004-06年、スペイン・マジョルカ)との違いは?
「スペインでは実力不足で試合に出られなかった。あのころより気持ちに落ち着きがある。プレースタイルも変わった。今の自分がどれだけできるのか試してみたい」
-神戸ではレギュラーが約束されていたが。
「神戸にいれば試合に出られたと思う。でも、海外から(オファーが)来ることはもう最後だと思ったし、プレースタイルが変わった今の自分を試してみたい、難しい道を選ぼうと思った」
-神戸でどのような部分が成長できたか。
「プロに入ってからフォワード(FW)ばかりだったが、神戸でミッドフィルダー(MF)をして、プレーに落ち着き、余裕が出てきた。昔はガンガン前に出て行くだけだったが、ゆっくりするところはゆっくりするなど、考えられるようになった」
-移籍先のドイツではどんなプレーを求められると思うか。
「監督に言われたのは、スピードで(最終ラインの)裏に抜ける選手になってほしい、ということ。後はゴールが求められると思う。当面の目標はコンスタントに試合に出ること」
-日本代表としても2009年は重要な年になる。
「ワールドカップ出場が懸かるすごく大事な年。厳しい戦いを勝ち抜きたい。招集がかかれば、ドイツから行くつもり」
-ドイツで自分のどこを磨き、代表で生かしたいと考えるか。
「まず試合にコンスタントに出なければ、代表に選ばれないだろう。とにかく試合に出ること」
-これまで応援してくれたヴィッセル神戸、サポーターに対しては?
「ヴィッセル神戸にはすごく感謝している。2年間で成長できた。サポーターには最後、試合が終わった後とかに(あいさつを)言えたら一番よかったけど、移籍がぎりぎりに決まったので…。これからドイツで結果を出さないといけない。神戸のサポーターはすごかった。また応援してもらえたらうれしい」
-神戸のチームメートとは話したか。
「ご飯を食べに行ったときなどに話した。『頑張ってきてね』と声をかけてもらった」
-ドイツ語は大丈夫?
「まだ全然しゃべれない。難しいです」