小矢文則県教育長の訓示を聞く県教委職員たち=5日午前、県庁
「真価問われる年」
県内では五日、官公庁や企業の仕事始め式、初競りがあり、二〇〇九年が本格的に動き始めた。教育改革、雇用状況の悪化に「力を合わせて難局を乗り切ろう」と職員は決意を新たに。市場では威勢のいい掛け声が響いた。中学入試もスタートし、受験生は緊張した面持ちで試験に臨んだ。
県教委は県庁会議室で約二百人の職員に小矢文則教育長が訓示。汚職事件で揺れた昨年の県教育界を振り返りながら、「今年は改革の真価が問われる一年になる。(現在取り組んでいる)再発防止策は最低限すべきことにすぎない。疑問点があれば職場で声に出し、議論してほしい」とし、情報や問題意識の共有、市町村教委との連携を呼び掛けた。
教員も含めた教職員全体の人事や採用、昇任試験のすべてを担う新設の教育人事課が五日から始動した。堤隆課長は「透明性の確保と教職員の意識改革を進め、他県のモデルとなるシステムをつくり、全国に発信したい」と語った。
「雇用問題にも、きっちり対応」
【県】県庁ホールに約四百人が集まった。広瀬勝貞知事は職員に、厳しい経済情勢に向き合うよう自覚を求め「中小企業など地域経済の担い手を支えて、雇用問題にもきっちり対応したい」。その上で「難局だからこそ、知恵と汗を出して頑張っていこう」と激励した。
「細心の注意払う」
【県警】県庁ホールで約四百人が出席。田盛正幸本部長は「今年は百年に一度といわれる金融危機の中で迎えた。厳しい経済情勢が治安にどう影響を及ぼすか。細心の注意を払い、必要な対策を早めに講じてほしい」と訓示。さらに街頭犯罪抑止などの重点項目を挙げ、「県民の負託に応え、治安回復の道筋をより確かにするため、存分の活躍を」と述べた。
「行政の質高めて」
【別府市】幹部職員約百人が出席。浜田博市長は「不況で、基幹産業である観光への大きな影響も予想される。このような時こそ行政の質が問われる。職員一丸となって行政運営に取り組んでほしい」。山本一成市議会議長は「議会と行政が両輪となって、行財政改革を推し進めていきたい」とあいさつした。
「スピードが必要」
【大分市】釘宮磐市長は全庁ネットワークを通して新年あいさつ。景気後退や雇用状況の悪化に触れ「景気の回復は難しいことが予想される。市政には、これまで以上にスピード感が求められる」と呼び掛けた。
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