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【社説】韓国経済は中国にだけ依存するな

 中国政府は中国の輸出全体の33.7%を占める広東省で1-9月に7148社の企業が倒産したと発表した。一部メディアは10月以降、6万7000社が破綻に追い込まれたとも報じている。広東省で外資系の輸出企業が最も多い東莞市の場合、賃貸用工場の27%が空いた状態だ。一時1000万人を超えた東莞市の人口は解雇労働者が離れたため800万人に減少したという。山東、江蘇、福建など中国沿海部各省も大部分が似たような状況だ。

 世界銀行は先月、中国の来年の経済成長率を8.5%と予想した後、このほど7.5%に下方修正した。ゴールドマン・サックスは6%、香港のCLSAは5.5%と予測した。今月初めに発表された中国の11月の輸出は1149億9000万ドルで、前年同期を2.2下回った。中国は2002年以降、毎年20%を超える輸出の伸びを示してきた。月次ベースの輸出伸び率がマイナスに転落したのは2001年に米ITバブルが崩壊して以降初めてだ。

 中国の内需も急速に冷え込んでいる。株式、不動産市場の低迷による資産価格下落の影響だ。中国株式市場では株式暴落で今年8月までに時価総額で15兆元(約199億円)が吹っ飛んだ。中国の国内総生産(GDP)の61%に当たる数字だ。北京、上海、深セン、広州など主要都市の不動産価格も20-30%下落した。中国政府は10月以降、2回にわたり不動産取引税を大幅に減免するなど不動産景気浮揚策を発表したが市場の反応はない。

 欧米経済の低迷が本格化している現在、中国市場は韓国にとって輸出の最後の生命線だ。韓国の対中輸出は10月に前年同期比2.6%減となったのに続き、11月には同32.6%減と大幅なマイナスを記録した。今年上期まで月平均30%以上の伸びを示した対中輸出に急ブレーキがかかった格好だ。

 韓国経済もただ中国だけを眺めている段階は過ぎ去った。金融危機の影響が比較的小さい中東、中南米、アフリカで新たな市場を開拓する果敢な戦略が要求される。円高ウォン安を活用し、日本と競合する地域ですき間市場を積極的に模索すべきだ。韓国の来年の経済運営計画は中国経済が8%台の成長を達成するとの前提で組まれている。中国経済の成長率が5%台に落ち込みかねない状況に備えた緊急計画を立てなければならない。

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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