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部活と学業:勉強しないと部活動ができない日本(下)

 スポーツや美術、音楽、書道など各種文化活動に分けられる部活動は定義上、正規教育課程以外に自発的に行われる同好会活動だ。日本の中学生の70%、高校生の50%ほどが運動部に所属している。日本高等学校野球連盟に加盟している高校は2008年現在4163校で、部員数は16万9298人だ。韓国の少数精鋭の運動部とは概念が違うのだ。従って、勉強ばかりする生徒と運動ばかりする生徒に二極化されることがない。

 生徒たちの学習権は徹底的に保障される。中高体育協会と地域教育委員会は、全国大会を中学の場合には年1回、高校の場合には年2回に制限し、長期休暇の期間中にだけ開催するようにしている。地域予選も、授業のない土曜日か日曜日に行うようになっている。小学校は原則として全国大会が行われない。

 自律性を尊重する大学でも事情はあまり変わらない。早稲田大は43の運動部に2300人の部員が加入している。ほとんどの種目で大学ランキング1、2位を占めている強豪チームだが、運動ばかりしていては卒業することができない。早稲田大は毎年80人を推薦入学制度を通じて特待生で募集するが、一般の学生らと同じように管理する。留年したり5年以内に卒業ができなかったりする場合は部活動を行うことができない。規定を守らない学生が出た運動部は、推薦入学の割り当てが縮小または廃止となる。

 理工学部4年でボート部の杉山君は「運動部だからといって特別扱いしてくれる教授もいないし、単位で優遇措置を受けたこともない。自分が好きでやっていることだから、大変でも勉強とスポーツを両立させたい」と語った。日本でも、スポーツの推薦入学制が運動部の学生らの学力を低下させ、大学で実施されている授業料免除などの特別待遇制度が大学本来のあるべき姿を喪失させているという指摘がある。しかし日本の学校スポーツは、勉強とスポーツが自然に調和を成すことができるシステムの上に成り立っている。

閔鶴洙(ミン・ハクス)記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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