部活と学業:慶応大サッカー部イ監督「勉強する習慣を」
- イ・ウヨン慶応大サッカー部監督/写真=チョン・ギビョン記者
1996年のアトランタ五輪でサッカーの韓国代表だったイ・ウヨンさん(36)は、2003年4月に慶応大サッカー部のコーチに就任し、07年には監督になった。安養LGに在籍していた98年、ひざのけがのため引退し、その後延世大サッカー部のコーチを経て、01年には仙台育英高サッカー部のコーチに就任、以来日本でサッカーを教える傍ら、学業にも励んできた。現在、日本体育大大学院の博士課程でスポーツ心理学を学んでいる。
「26歳で引退したとき、まさに目の前が真っ暗でした。サッカー以外に一体何ができるのかと…」
イ監督は小学校4年生のときにサッカーを始めて以来、引退後の自分の人生について考えたことが一度もなく、そのことがより恐ろしかった、と語った。だが、知人の紹介で日本へ渡った後、自ら「勉強しなければいけない」と思うようになったという。「日本では運動部の学生たちも勉強しなければいけませんが、指導者たちもまた一生懸命学んでいます。理論的な面で実力を兼ね備えてこそ、専門的な指導者になれるという考えが強いからです」とイ監督は話す。
慶応大サッカー部は今年、関東大学サッカーリーグ2部で1位となり、来年1部に昇格する。部員は全部で98人おり、学生たちの授業の時間に合わせて1週間のスケジュールを組んでいる。月曜日には練習がなく、火曜日から金曜日まで1日に2時間ずつ練習を行っている。週末のうち1日はリーグ戦が行われる。イ監督は「選手が多いため、大会に出場する選手たちによるAチームと、2軍に相当するBチーム、3軍に相当するCチームに分けているが、練習はすべて同時に行っています」と話した。
大学では高校時代に活躍した選手たちの推薦入試でも、学業成績を徹底的に評価することになる。イ監督は「スカウトしたい選手がいても、推薦入試はサッカー部と何ら関係のない教授たちが担当するため、こちらからお願いすることもできません」と話す。
その上でイ監督は記者に対し、韓国でスポーツに励む後輩たちに、このことを必ず伝えてほしい、と求めた。
「暇があれば勉強するという習慣を身に付けた方がいいと思います。数学や物理といった科目で良い成績を取れというのではなく、疑問に思ったことを自分の力で解決する能力を身に付けてほしいということです。選手生活を続けられなくなる状況は突然訪れます。そのときに本当の自分の人生が待っているのです」
横浜=閔鶴洙(ミン・ハクス)記者
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