部活と学業:将来に不安を感じる大学生選手(下)
◆困ったこと
「大学に入って最初に学んだのは、テスト用紙を使って担当教授に手紙を書くことだった。最初はよく理解できなかったが、先輩たちが“白紙で出すなら手紙でも書いた方がマシだ”とアドバイスしてくれた。テストの代わりにレポートを書こうとしても、周りは運動選手ばかりで、手伝ってくれそうな友人は一人もいなかった。みんな空き缶のようなものだから」
「同じ学校に通う女の子と付き合っても、話が通じないことが多かった。ある日、彼女が「白痴美(表情に乏しく、知性が感じられない風貌の意)気味だ」と言うので、いい意味かと思って笑っていた。後からその本当の意味を知った。その場では聞くこともできなかった。お笑い番組でも英語が混じると自分だけ理解できないことがある」
「デパートで“何割引き”と言われても、運動部の奴らはよく分からない。掛け算の九九を正確に覚えているのは何人いるだろうか」
「待ち合わせ場所に行こうとして、目印の英語の看板が読めなくて迷ったことがある」
「高校生の弟が時々母親に英語ができることを自慢する。簡単な英語のはずだが、それさえも理解できない自分が恥ずかしい」
「“スポーツ選手が一番詐欺の被害に遭いやすい”と聞いたことがある。自分たちは何も知らないから」
◆未来への恐怖
「大学に入っても授業にはほとんど出席できない。2学期でF(不可)が一つしかなければいい方だ。実際、自分たちは卒業さえできればいいのだから。誰もが卒業証書だけに意義を見出している」
「運動部の合宿所生活は、離れ島で暮らすようなものだ。一般の学生と交流することはほとんどない。サークル活動など考えたこともない」
「授業に出席すると、一般の学生たちと一緒にグループ分けされることがある。本当につらい。そのために講義室に入るのをためらい、引き返したことも何度かある。教養科目では授業の内容が理解できず、ボーッとしながら座っているだけだ」
「勉強の習慣がないため、意を決して本を開いてもすぐに挫折する。勉強したくても、地方での大会に出場すれば、本を読む暇などないのが現実だ」
「卒業できるか考えると、目の前が真っ暗だ。プロに進むのも難しいし。大学を中退した仲間も多い。“元スポーツ選手に会いたければ東大門に行け”という言葉もある。実際に服を売っている人も多い」
「女子選手たちは、大学に入れないと美容学校に行くケースが多い。かわいそうだ。美容師になるためにスポーツをやっていたわけではないのに」
「今年のプロサッカーの新人ドラフトで指名されなければ、“なぜサッカーしかやって来なかったのだろうか”という思いが自然と湧いてきそうだ」
「僕が指名される可能性は低い。すぐにでも軍隊に行かなければならないが、戻ったら25歳だ。普通は30歳まで現役を続けると言うが、運良くプロに入れても金を稼げる時間は少ない。僕でさえこんな状況なのに、大学に入れなかった友人たちはどれほどつらいだろうか」
「中学生というのは本当に子供だ。あのころ、サッカーをやめて勉強をするにはもう遅いと思っていた。実際はそうではなかったのに。スポーツを続けながら、勉強などほかの可能性について真剣に語ってくれる人は誰もいなかった。運動部という枠の中で何も考えずに時間を過ごし、これまでやってきた。今は(大学を卒業する)来年が心配だ」
チャン・ミンソク記者
キム・サンミン記者
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