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部活と学業:将来に不安を感じる大学生選手(上)

「大学で最初に学んだことは、テスト用紙を使って担当教授に手紙を書くこと」

「待ち合わせ場所の目印だった英語の看板が読めなくて迷ったことも」

「高校の合宿中、修学旅行に向かうバスを見て涙を流した」

 

現在大学の運動部に所属している選手たちは、高校時代にクラスメートたちと一緒に撮った写真をとても大切にしている。彼らは学校生活や学業から壁を作って過ごしてきた過去を悔やみ、未来を非常に恐れていた。ある学生は「もし生まれ変われるなら、韓国では絶対にスポーツをしない」と語り、また別の学生は「自分たちは空き缶のようなもの」と自虐的に語った。「ピアノを習いたかった」と自ら成し遂げられなかった希望を語る者もいた。以下は首都圏にある大学のサッカー部、野球部、卓球部の選手17人が自らの心境を語った内容だ。

◆練習に明け暮れた日々

 「中学に入学したころにはテストで平均80点は取っていたが、2年のとき学業を放棄した。地方の大会に参加するため2週間ほど授業を抜けてしまうと、後は到底ついていくことができなくなった」

 「高校時代は、運動部に所属していれば勉強をしなくてもいいという雰囲気があった。先生たちも、授業中に寝ていいと言っていた。友人たちはうらやましがっていたし、わたし自身、幼かったせいか気分が良かった。今考えると、なぜあんなことがまかり通っていたのか疑問だ」

 「合宿所にいたとき、授業が終わって家に帰る友人たちを窓から見て泣いた。修学旅行のバスが出発するのを見送ったときも涙が出た」

 「合宿は軍隊の縮小版だ。合宿所で本を読んでいると仲間はずれにされるため、自然と一緒に遊ぶようになった。先輩はやることがないから後輩をからかっていたし、それではいけないと知りつつ、自分も同じことをやっていた。酒もたばこも合宿所で覚えた」

 「高校の卒業写真を撮るとき、“あいつ誰だ?”と言われた。顔が真っ赤になった。韓国社会では人脈が財産になるというが、多くの友人と付き合えなかったのが本当に残念だ」

 「高校時代、大けがをしてドイツでリハビリを受けたことがある。現地の生徒たちは授業をしっかりと受けてから練習していた。練習後も、それぞれの趣味などを楽しみながら自分の生活を送っていた。とてもうらやましかった。もし生まれ変われるとしたら、韓国では絶対にサッカーはしない」

チャン・ミンソク記者

キム・サンミン記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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