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部活と学業:合宿所が選手らの休息空間に

 合宿所が学生選手たちの休息の場所へと変わり始めた。ソウル市内にある光熙中学校は、2005年に2階建ての多目的生活館を建設した。サッカー部員たちは自宅から通学し、授業にはすべて出席する。合宿は大会期間に2週間だけ行う。その際にはコーチやトレーナーが寝食を共にし、子供たちの生活を管理する。サッカー部員たちは1週間に2回から3回、英会話や漢文などを外部の講師を招いて別に学習する。一般の生徒たちも生活館1階にある講堂でヨガや体操などの指導を放課後に受けることができる。キム・ヨンジョ校長は「運動部が学校生活から隔離されてはならない。子供たちが学習について行けるよう、最適の環境を作り上げている」と述べた。

 合宿所という名称を使わないだけで、雰囲気は非常にソフトなイメージとなった。全羅北道の完州中学校サッカー部の合宿所には、「鳳鶴堂」という名が付けられている。学校が位置する鳳洞にならい、「鳳凰と鶴がとどまる場所」という意味で付けられた名前だ。サッカー部はすべての授業に参加し、照明設備があるグラウンドで夜になってから練習を行う。練習のない日には、近くの教会の牧師がボランティアで英語と漢文を指導してくれる。チョン・ギョング監督は「英語や漢文も大切だが、牧師の先生から指導を受ける人間教育こそ、子供たちにとって最も大きな恵みだ」と語った。

 ソウル孔陵中学校サッカー部は2004年3月の創部以来、1日たりとも合宿を行っていない。それでも創部から2年後の06年にはソウル市の種目別選手権大会地域リーグで優勝した。今年は耽羅旗全国大会中学校部門で優勝。部員たちは1階の生活室で着替えたり休息を取るだけだ。練習は放課後の2時間のみ。部員たちは学校の授業にすべて参加するだけでなく、テスト期間には練習を行わず、生活室にある35脚の机に座って一緒に勉強する。現在33人いる部員は全員が中間以上の成績を維持している。

 韓国代表を夢見るカン・ジュホ君は、3年間の成績が常に全校10以内に入っている。キム・ギョンス監督は「運動部とはいっても、中学生としての立場が優先だ。部員たちは自宅で生活し、勉強も熱心に行っているため、チーム全体に安定感が出てきた」と自信を持って語った。

チョン・セヨン記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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