民主党の小沢一郎代表は4日午後、党本部で年頭記者会見を行い、麻生太郎首相が2009年度予算関連法案成立前の衆院解散を否定したことについて「(国民生活は)年度末に向け、(昨)年末以上に厳しい状況になってくる。国民の『主権者の意思を問え』という声は、首相の単なる政権維持の意図を超える大きな声になる」と述べ、5日召集の通常国会で早期解散に追い込む決意を改めて示した。
小沢氏は、首相が「安心と活力」をキーワードに掲げたことに触れ、「言葉の遊びに国民がだまされることはもうあり得ない。不景気に何の手だても打てない政権はもはや国民にとって必要のない政権だ」と批判。「国民生活をしっかり守る政権を実現する大いなる年にしたい」と次期衆院選で政権交代を実現する意気込みを示した。
08年度第2次補正予算案に盛られた定額給付金については「選挙直前に国民を愚弄(ぐろう)し、お金を無駄に使うやり方は認めるわけにはいかない」と反対する考えを強調。雇用や中小零細企業の資金繰り対策については「可能な限りわれわれの意見を反映させていきたい」と語った。
一方、渡辺喜美元行政改革担当相が自民党離党も辞さない考えを示したことに関しては、「まだ自民党所属の議員としての話なので、論評を加える立場ではない」と述べるにとどめた。
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