気象庁悩ます500億ウォンのスパコン
来年9月に引退
500億ウォン(約34億8000万円)の費用をかけて導入したスーパーコンピューター(スパコン)の処理をめぐり、気象庁が頭を痛めている。2004年から稼働してきたスパコン2号機は、今年9月に3号機が導入された後、1年間は3号機を補完するために使われるが、2010年9月には粗大ゴミ同然になってしまう。
2号機の稼働期間がまだまだ残っているにもかかわらず、気象庁がその処理をめぐって頭を痛めているのは、1号機の前例があるためだ。1999年に200億ウォン(現在のレートで約13億9200万円)の費用をかけて導入したスパコン1号機は5年間稼働した後、2005年末に気象庁が政府機関や大学の研究所に無料で払い下げることを決めた。だが結局、譲り受ける機関はなく、半分程度は廃棄処分され、残る半分程度は気象庁の倉庫に保管されている。
維持・修繕費9億3000万ウォン(約6500万円)、電気代約1億ウォン(約696万円)など、1年間に計10億8000万ウォン(約7500万円)もの費用がかかるため、どの機関もこれを引き受けようとはしないのだ。
2号機の場合、負担は1号機よりもさらに大きくなるため、ほかの機関に譲渡するのはさらに難しくなる。気象庁の関係者は「2号機は保管する場所だけで、小さなマンション10棟分を越える空間(830平方メートル)が必要で、また常時同じ温度を保ち、湿気や地震に強い場所に保管しなければならないため、1年間使用するのにかかる費用は45億ウォン(約3億1300万円)に達することが分かった。1号機の処分の前例を見る限り、果たして2号機を引き受ける機関があるのかどうか心配だ」と話している。
このため、2号機の処理が事実上困難だと考えた気象庁は最近、外部の専門機関に「スパコン2号機の活用案」という異色の研究業務を依頼し、2号機を活用する方法があるかどうか検討した。その結果、「気象予報用としての稼働が中止される2011年以降は、気候変動などに関連する研究のために3年ほど使い続けることができる」ということが分かった。3年間使用するのにかかる費用は85億ウォン(約5億9200万円)程度と推定された。
気象庁の関係者は「2号機を研究用として使い続けるか否かについては、2月までに最終的な方針を定める」と話している。
パク・ウノ記者
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