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子ども相談室:4歳女児、ぜんそくが良くならない=小児科医・藤田光江

 ◇Q・4歳女児、ぜんそくが良くならない

 4歳女児。生まれてまもなくからせきがひどく、ぜんそくと診断されました。薬を飲ませていますが良くなりません。せきがひどい時は、むせて嘔吐(おうと)することもあります。犬を飼っているのが関係あるでしょうか。(東京都、母親)

 ◇A・効果的な吸入ステロイド 改めて原因調べてみては

 長引くせきは、小児科外来でよく聞かれる症状の一つです。運動時や夜中のせき、またご質問の方のようにせき込んで吐いてしまうのも、おうちの方の心配の一つです。

 ぜんそく(気管支ぜんそく)は、発作性であることと、呼吸時に気道がぜいぜいと雑音を発する「喘鳴(ぜいめい)」を伴い呼吸困難を繰り返す病気、と定義されています。しかし、医療現場では、喘鳴や呼吸困難のない長引くせきも見られます。これらは「せきぜんそく」と言われ、ぜんそくの前段階と位置付けられるようです。

 ぜんそくは気道の慢性炎症性疾患と考えられます。治療は、気道の炎症を抑え、発作やせきがない状態をできるだけ長く保つことになります。乳幼児でも、吸入ステロイドや抗アレルギー薬を毎日続けることが勧められています。小児のぜんそく発作による入院が減ったのは、吸入ステロイドの普及によると考えられています。小さい子でも、補助器具や電動吸入器を使用することで、吸入できる場合が多いです。

 一方、マイコプラズマ感染症や、まれに百日ぜきなどの感染が原因でせきが長引くことも。せきが続く時は、胸部レントゲン写真や血液検査も必要。この機会に、ダニや犬を含むRASTスコア(免疫グロブリンE抗体)を検査し、参考にするとよいでしょう。いずれにしても、せきを軽くして過ごしやすくするために、ぜんそく治療に理解のある医師に相談して原因を調べ、場合によっては、継続的なステロイドの吸入などの治療を試してみてはいかがでしょうか。

毎日新聞 2009年1月4日 東京朝刊

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