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イスラエル:ガザ空爆 国際社会、鈍い反応 欧米「自衛」に理解、アラブ諸国に無力感

 イスラエル軍によるパレスチナ自治区ガザ地区への空爆について、国際社会は暴力の即時停止要求では一致しているものの、非難を強めるイスラム諸国に対し、欧米主要国の首脳がイスラエルの「自衛」に一定の理解を示すなど、分裂の様相を示し始めている。国連は鈍い反応にいらだちを強めている。【ワシントン大治朋子、ロンドン藤好陽太郎、ベルリン小谷守彦、ニューヨーク小倉孝保】

 ヨルダンのアブドラ国王は29日、ブッシュ米大統領に電話で「空爆を中止させる国際的な努力が必要」と促した。インドネシアのユドヨノ大統領は「平和が引き裂かれている」と記者団に述べた。

 30日はイラン、インド、韓国、日本など世界各地で平和を求めるデモが行われた。

 しかし、米国家安全保障会議(NSC)のジョンドロー報道官は29日、空爆について「イスラエルの自己防衛に必要な行動」と述べ、事態の責任はイスラム原理主義組織ハマス側にあるとの見方を強調した。27日にはライス米国務長官が、暴力再燃はハマスの責任だとする声明を発表した。

 また、ブラウン英首相は29日、イスラエルに強く自制を求める一方で「イスラエルには、自国民を守らなければならない義務がある」と理解を示した。

 独政府によると、メルケル首相は28日のオルメルト・イスラエル首相との電話会談で「事態の責任は一義的にハマスにある」との見解で一致したという。メルケル首相は「イスラエルが自国領を防衛するのは法的権利だ。ハマスがロケット砲撃をやめれば、イスラエルは速やかに軍事行動を終えることができる」と語ったという。

 一方、アラブ連盟は来月2日に緊急首脳会議を開く方向で調整しているが、サウジアラビアのサウド外相は29日、「影響力のある声明を出す条件が整わない会議に出席する意味はない」と発言するなど、アラブ諸国には無力感も漂っている。

 国際社会の反応に国連はいらだっており、潘基文(バンギムン)国連事務総長は29日の記者会見で、イスラエルの自衛権は認めるとしながらも、空爆が「度を越したもの」との見方を示した。そのうえで「周辺地域や国際社会の指導者は(事態収拾のため)十分なことをしていない」と不満をもらした。

毎日新聞 2008年12月31日 東京朝刊

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