ミニチュア鳥居のまわりの草を刈る。「草に埋もれたら目立たないので」=秋田県にかほ市平沢、矢島写す
福島県田村市は04年秋、ミニチュア鳥居を不法投棄のひどい県道沿いなど5カ所に約30基設置した。市によると、その後1年はごみが激減。ところが2年目に入ると、同じ場所に再び布団や食器などが捨てられ始めた。効果が続けば鳥居を増やすつもりだったが、あきらめたという。
滋賀県東近江地域振興局は05年2月、車からのポイ捨てがやまない竜王町の国道477号沿いの2カ所に、計11基をずらりと並べた。赤色が薄くなればペンキで塗り直すなどし、効果があったため、別の場所にも9基増設した。
ところが最近、コンビニ弁当などが入ったポリ袋などが再び捨てられ始めた。鳥居の上に生ごみが置かれていたこともあったという。
同局環境課の担当者は「各自治体や民間で鳥居を増やしすぎて、目新しさがなくなってしまったのかも」。鳥居の増設はやめて「原点」に戻し、現在はさくをつくったり、「ポイ捨て禁止」と書いた横断幕やのぼりを置いたりしている。
国土交通省秋田河川国道事務所も、子吉川にかかる飛鳥大橋の下に鳥居を置いたが、「あまり増やすと効果がうすれる恐れもある。投棄の場所が、別の所になっただけかもしれない」と増設には慎重になっている。
■商品化「ごみよけトリー」
ミニチュアの鳥居は、商品化もされている。環境商品を扱うニューマテリアル社(さいたま市)の「ごみよけトリー」だ。高さ1.25メートル、最大幅70センチで、ヒノキの間伐材を利用している。値段は5千円。
発売は02年で、約100市町村、国交省河川国道事務所、宅地造成会社などから注文があり、3千基出荷した。注文は03年に増え、04年から平均して売れているという。加藤祥司社長(53)は「地蔵、十字架なども考えたが、日本人の感覚に一番訴えると思った」と話している。