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更新:8月27日 11:52モバイル:最新ニュース

モバイル検索、グーグルがヤフーをリード・携帯サイト勢力図(下)

 あなたが「検索」という行為を行う場合、パソコンと携帯電話のどちらで利用することが多いだろうか。2006年7月のKDDIと米グーグルの提携、08年4月のNTTドコモのポータルサイトリニューアルに伴うグーグルと連携した検索窓の設置など、携帯でも検索という行為をする環境が整ってきており、その存在感を増している。

 現在では携帯電話各キャリア(NTTドコモ、au、ソフトバンクモバイル)の全ての公式サイトトップ画面に検索窓が設置されている。さらに、これらにヤフーの携帯サイト「Yahoo!モバイル」とグーグルの携帯サイト「Googleモバイル」を合わせると、モバイルには主に5つの検索方法が存在していることになる。そしてパソコンとは違ったモバイル特有の検索の仕方が広がりつつある。

 では、モバイル特有の検索とはどのようなものか。アウンコンサルティングが08年4月15日に発表した「携帯電話におけるインターネットおよび検索エンジンの利用状況のアンケート調査」の結果をもとに説明していこう。

■検索シェアはYahoo!がトップ

 まずは検索エンジンの利用シェアについてアンケート結果を集計したデータを下に示す。

 この2つのグラフを見ると、パソコンにおいては「Yahoo!」を利用するユーザーが58%、「Google」利用ユーザーが38%であり、Yahoo!がGoogleを20ポイント上回っている。一方、モバイルにおいては、Yahoo!モバイルが35%、Googleモバイルが22%となり、その差は13ポイントにまで縮まっている。加えて、携帯キャリアのメニュー検索を利用しているユーザーが27%で、パソコンとは違った「モバイル特有の検索」が存在していることを示す結果となった。

 また、auはグーグルの検索エンジンを利用しているのでauユーザーはGoogleモバイルユーザーと考えることができる。ソフトバンクモバイルに関してはYahoo!モバイルを利用していると想定できる。「キャリアの検索を利用している」と回答したユーザーのうち、auユーザーをGoogleモバイル利用者、SoftBankユーザーをYahoo!モバイル利用者として再集計すると以下の図のようになる。

 このグラフからも分かるように、13ポイントあったYahoo!モバイルとGoogleモバイルの差は5ポイントにまで縮まる結果となっている。

 なお、今回のアンケートを実施した後の08年4月からはドコモとグーグルが提携しているので、ドコモの結果分(9%)もGoogleモバイルの利用者として再集計すると、GoogleモバイルがYahoo!モバイルを4ポイント上回る計算になる。

 実際にモバイルサイトを使ってユーザーを集めよう、もしくは今後モバイルサイトを活用しようと考えている企業にとって、各キャリアとGoogleモバイルの検索結果を意識したうえでプロモーションを行っていくことが必須になるであろう。

■携帯検索エンジンの不満な点は?

 では、実際のところユーザーはモバイル検索に対してどのような感想を抱いているのだろうか。アンケート調査の中から「携帯電話向けの検索エンジンに不満な点は」という質問に対する回答をもとに説明していこう。

 上記のグラフから分かるように、「検索キーワードと検索結果が一致しない」と回答したユーザーが22%、「検索結果が見にくい」と回答したユーザーが20%だった。また、「検索キーワードと検索結果が一致しない」と回答したユーザーのうち、「携帯検索エンジンでよく検索する言葉(検索キーワード)は」と質問したところ、以下のような結果となった。

 注目すべきは「企業名、商品名などの固有名詞」の検索結果に対して、検索キーワードと検索結果が一致しないことへの不満をもっているユーザーが多数存在している点である。パソコンでの検索に慣れているユーザーが、まだまだ精度が低いモバイル検索結果に不満を持つのは当然のことかもしれない。しかしながら、検索の基本とも言える企業名およびブランド名で検索した場合に目的のサイトが上位に表示されていないことが多い現状には大きな失望が寄せられている。

 このようなモバイル検索の現状をふまえると、ドコモが08年4月からiモードの「メニューリスト」内に新設した「企業・ブランド」カテゴリは、モバイル検索に対する企業の意識を大きく変える可能性がある。現在は17のサブカテゴリに約70の企業PRサイトが登録されている。今後ますますモバイルサイトを開設する企業が増えることが予想される。

 モバイルサイトを持つことによってモバイルを使った集客を意識する必要性が高まるだろう。それとともにモバイル検索がユーザーを獲得するための重要性な動線のひとつであるという認識も広まっていくと考えられる。

 携帯はパソコンに比べると画面が小さい。そのため、一度に表示できる情報量も限られている。そして、その情報にたどり着くための手段である「検索」に関しても、限られた画面の中で最大限ユーザーに訴求していかなければならない。パソコンに比べて展開できるソリューションが限られていることがデメリットである。

 しかし、モバイルは常に持ち歩くことができるという利点がある。モバイル検索は自分が気になっていることや視界に飛び込んでくる様々な情報へたどりつくことができ、リアルタイムに新鮮な情報が得られるライフツールである。この利便性はパソコンの検索と置き換えがたいメリットである。

 今後、ますますモバイルで検索をする人は増えていくだろう。08年8月時点では、モバイルにおける月間の検索数はパソコンに比べて4分の1程度と推測されている。しかし、近年の著しい伸び率を考慮すると、この差はますます縮まっていくであろう。

 現状で、モバイルの検索結果に不満を抱えているユーザーが数多く存在している点は軽視できない問題だ。あくまで検索はユーザーをモバイルサイトへ導くための手段に過ぎないが、検索に対するユーザーの不満が募ればモバイル検索の利用者を失うことになり、市場全体の衰退を招きかねない。モバイルサイトで成功するにはモバイルユーザーの心理を深く理解し、モバイル検索に対して優先順位を上げて取り組むことが必要である。

-筆者紹介-

アウンコンサルティング

モバイルグループ

1998年6月8日に創業。SEM専業コンサルティング会社として、まだ日本にSEOやSEMという概念が浸透していない時期からこの事業に取り組んできた。05年11月にマザーズ上場。08年6月には10周年を迎えた。日本語のパソコンサイトだけでなく、モバイルサイト、多言語(英語・中国語)サイトにおいても専任のコンサルタントを抱えていて顧客数は800社を超える。
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[2008年8月27日]

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