社会
私の一票、この政策に 通常国会控え有権者の「要望」
初売りの買い物客で混雑する店内。景気回復は国民の大きな関心事だ=2日午前、神戸市中央区、大丸神戸店(撮影・笠原次郎) |
深刻化する不況で雇用や生活に不安が広がる中、ねじれ国会や首相の求心力不足で政治は漂流し、効果的な策を打ち出せないまま年が明けた。今年は衆院選をはじめ、兵庫県内では知事選や神戸市長選など多くの地方選挙が重なる「選挙イヤー」だ。先行きが不透明さを増す中で、誰に、どんな政策に一票を託すのか。五日召集の通常国会を前に、有権者の声を聞いた。
不況脱出へ経済対策を第一に挙げる有権者は多い。神戸市須磨区の靴製造会社社長山本真義さん(44)は「不景気と騒ぐだけでなく、国は消費促進の対策を、県はもっと製造業に目を向けて」と訴える。インターネット関連の広告代理店に勤める西宮市薬師町の安藤達也さん(25)は「国はもっと新興市場も支援すべきだ。従来型の公共投資では既得権益のある企業に金が流れるだけ。衆院選は民主党に投票したい」と政権交代による変革を望む。
就職を控える学生にも不安は募る。公務員を目指し勉強する丹波市春日町の大学四年生濱野聖子さん(21)は「民間企業の志望者が公務員試験に流れる。どこの自治体も財政難で定員が減っている。厳しい」と景気回復最優先の対策を期待した。
初詣でで西宮市の西宮神社に参拝した神戸市中央区の自営業西谷昭男さん(74)は「今の日本を築いたのは高齢者。国は高齢者にばかり負担を押しつけないで」と訴え、「自民党にしっかりしてほしい」と語った。
神戸市中央区の百貨店の初売りに家族で訪れた同市北区の主婦浜暢子さん(37)は、三人の子育て中。「スーパーのチラシを見比べてやりくりする毎日。政府は子育て世帯の税金優遇などの支援を充実させて」と少子化対策を求める。
また、地域医療を守ろうと活動する丹波市市島町の「県立柏原病院の小児科を守る会」代表丹生裕子さん(37)は「現場の医師の声を政策に反映させる仕組みをつくってほしいが、医療の問題を政争の具にしてほしくない」と、与野党一体での施策実現を訴えた。
一方、昨年、事故米の風評被害で経営に大打撃を受けた姫路市の和菓子店「白鷺陣屋」社長井上賢さん(63)は、社会を揺るがした食の問題や衰退する地方商店街への対策を求めながらも「政治が悪いと言っても、今の政治家を選んだのは私たち。国民も反省して次の選挙に生かさなければならない」と語気を強めた。
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