岡山放送局

2009年1月2日 19時9分更新

ウイングウィン去年受注なし


航空機製造大手のアメリカ・ボーイング社の生産計画の遅れの影響で、県内の中小企業でつくる航空機関連産業の共同受注体、「ウイングウィン」は去年、受注がほとんどなかったことがわかりました。

「ウイングウィン」は世界的な活況が続く航空機産業に参入しようと設立された県内の中小企業のグループで、これまでに操縦系統の油圧装置や客室内の気圧を調整するための部品などを製造しています。

グループを支援している岡山県産業振興財団によりますと、世界的な航空機業界の活況を背景に、立ち上げから3年間の受注額は20億円あまりと、当初目指していた5年間で8億円という目標を大幅に上回りました。

ところが、航空機製造大手のアメリカ・ボーイング社の新型機の度重なる生産計画の遅れの影響から、製造に参加している各大手部品メーカーの在庫が増加したため、4年目となる去年は試験的な部品の製作を除いて受注がほとんど無かったということです。

産業振興財団では、今後2年間程度は大きな受注は見込めないと見ていて、「受注がないのは残念だが、各企業の技術力と連携を磨く良い機会だと考えている。部品の企画から製造まで任されるようなグループを目指していきたい」と話しています。