地下の熱水や蒸気を利用する地熱発電所の新建設計画がほぼ20年ぶりに国内で動き出す。三菱マテリアルとJパワーは共同で約400億円を投じ、2016年にも出力6万キロワットの発電設備を建設。日鉄鉱業と九州電力も約200億円で発電所を新設する。政府も今春に資金面などの支援策をまとめる方針で、二酸化炭素(CO2)をあまり出さず、燃料価格の乱高下リスクがない地熱を国産エネルギーとして活用する動きが広がりそうだ。
三菱マテとJパワーは秋田県湯沢市で、09年度から本格的な事業化調査(FS)に入る。地下2000メートル前後から熱水や蒸気をくみ上げ、発電設備で利用する。環境アセスメントなどを経て着工、16年にも稼働させる。電力は東北電力などへ販売する。三菱マテはすでに国内2カ所、Jパワーは1カ所に地熱発電所を持つ。(07:00)