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【社会】

年賀状バイト人気 不況反映? 応募率90%

2008年12月3日 夕刊

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 日本郵政グループの郵便事業会社東海支社が年末を控え、例年募集、人集めに苦労している年賀状の仕分けや集配のアルバイト応募に異変が起きている。ことしは昨年と比べ、応募率が軒並み上昇。中でも自動車販売不振の深刻な影響を被るトヨタのおひざ元の愛知県内では突出し、同支社は「不景気の影響ではないか」と分析している。

 同支社は東海4県(愛知、岐阜、三重、静岡)で今月15日から1月5日まで働くアルバイト1万9000人を募集。各支店が全戸配布で告知した。

 11月21日現在のまとめで、仕分けの内勤1万5000人に対し1万4400人、配達の4000人に2700人が応募してきた。昨年平均50%だった応募率は、ことしは90%と好調で、同支社広報は「例年はこの時点で半分の応募しかない。アルバイトの主力となる高校生が応募してくるのは冬休みを迎えるこれから。この状況は予想外」と驚く。

 現在、面接を行っている各支店には今年、中高年の姿が目立つ。ある支店には「残業もなくなった。少しでも働き生活の足しに」と、応募した自動車関連社員もいるという。豊田支店(愛知県豊田市)は「トヨタ関連の従業員やその家族とみられる人が、数は少ないがいる」と話す。

 応募率はトヨタ関連工場などがある同県三河地方の豊田、豊田高岡、豊田北、岡崎の各支店で90−108%となり、田原、西尾は123%と募集定数を上回り最高。愛知県が全体の応募率を押し上げている。

 思わぬ短期雇用の受け皿となった形で、同支社は「派遣切りの影響などまだ分からないが、トヨタの影響があるのは間違いない」と複雑な心境だ。

 

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