トヨタ自動車が08年度の役員賞与(ボーナス)をゼロにする方針であることが13日、分かった。下期(08年10月~09年3月)の連結営業損益が赤字に転落する公算が大きくなるなど、世界的な金融危機で業績が悪化しているため、経営責任を明確にするとともに「聖域なきコスト削減」の姿勢を内外に示す。削減額は約10億円。
トヨタの09年3月期(08年度)連結業績は9期ぶりの減収減益見通し。11月の中間決算発表時に通期の営業利益を前期比73・6%減の6000億円、最終(当期)利益を同68%減の5500億円に下方修正した。しかし、販売が落ち込み、外国為替相場も1ドル=100円を大幅に上回り、下期は1000億円規模の連結営業赤字、通期でも前期比8割程度の大幅減益は避けられない見通し。来年6月の株主総会では役員賞与の支払い提案を見送る方針で、役員報酬の減額も検討している。【鈴木泰広、中井正裕】
毎日新聞 2008年12月14日 東京朝刊