(CNN) 米政府系の海外向け放送「ボイス・オブ・アメリカ(VOA)」は1日、ミャンマー(ビルマ)軍事政権が、韓国への亡命を求め昨年12月初旬にミャンマーへ逃れてきた北朝鮮住民19人をタイに引き渡したと伝えた。
19人は、北朝鮮から中国を経て、ミャンマーに到着していた。女性15人、7歳の男児が含まれているという。VOAによると、韓国政府当局者は19人を受け入れる用意があると述べた。タイ政府は今後、韓国に引き渡すとみられる。
ミャンマーは1983年、同国を訪問していた全斗煥・韓国大統領(当時)の暗殺を北朝鮮が謀ったラングーン事件を受け、断交に踏み切った。しかし、北朝鮮が東南アジアへの外交攻勢を強める中で、2007年4月に国交を回復している。
北朝鮮は、武器や軍事技術を提供し、ミャンマーのコメなど食糧や天然資源との交換を狙っているとみられる。
タイには、中国に逃れた多数の脱北住民が密入国し、対策に頭を痛めている。