【ロンドン=石井一乗】ブラウン英首相は16日開いた欧州連合(EU)首脳会議で、国際金融システムの改革を提案した。国際通貨基金(IMF)の機能強化などが柱で、金融リスクのグローバル化に伴う「新ブレトンウッズ体制」の構築を呼び掛けた。
同首相は金融危機の拡大に伴って欧米主要国が実施した銀行への資本注入や市場への流動性供給を「第1のステップ」と指摘。その上で「第2のステップ」として世界規模での金融監督や規制の改革の必要性を訴えた。各国の金融監督当局、会計基準審議会、格付け会社、市場参加者などの迅速な対応を呼び掛けた。IMFについては「監視機能の強化が必要だ」などと指摘。世界の関係機関が協力して世界経済における「早期警戒システム」を構築すべきだと強調した。(12:03)