2008年の中医協
■1月16日の中医協
2008年度診療報酬改定に向けた審議が再開された。厚生労働省は、診療報酬基本問題小委員会(小委)で、これまでの議論の要点をまとめた整理案を提示したが、診療所の再診料の引き下げなどをめぐって意見がまとまらず、継続審議となった。
厚労省は、病院よりも14点高くなっている診療所の再診料を引き下げることを提案したが、日本医師会が「絶対に反対だ」と激しく反発。また、外来管理加算に「5分以上の説明」という要件を新たに設けることについても日医が強く反対した。
※ 詳しくは、【中医協が再開、08改定の整理案を審議】【7対1の要件、医師は病床数の1割以上】【「亜急性期入院医療管理料」の見直しを提案】をご覧ください。
◇資料
(総会)http://www-bm.mhlw.go.jp/shingi/2008/01/s0116-8.html
(基本問題小委)http://www.mhlw.go.jp/shingi/2008/01/s0116-8.html
◇議事録
(総会)http://www-bm.mhlw.go.jp/shingi/2008/01/txt/s0116-4.txt
(基本問題小委)http://www.mhlw.go.jp/shingi/2008/01/txt/s0116-4.txt
■1月18日の中医協
08年度診療報酬改定の「現時点の骨子案」が総会で了承された。前回と同様、診療所の再診料の引き下げをめぐって、支払側の委員と日医が激しく対立し、合意に至らなかったため、引き下げに肯定的な意見と慎重論を併記。このほか、「外来管理加算」の5分要件など、意見が分かれている項目については、両論を併記して取りまとめた。
※ 詳しくは、【中医協、08年改定の骨子案を了承】【診療所の再診料引き下げ、また紛糾】をご覧ください。
◇資料
(総会)http://www-bm.mhlw.go.jp/shingi/2008/01/s0118-7.html
(基本問題小委)http://www.mhlw.go.jp/shingi/2008/01/s0118-6.html
◇議事録
(総会)http://www-bm.mhlw.go.jp/shingi/2008/01/txt/s0118-3.txt
(基本問題小委)http://www.mhlw.go.jp/shingi/2008/01/txt/s0118-4.txt
■1月23日の中医協
総会では、「医療技術の評価・再評価」と「既存の先進医療に関する保険導入等」について審議した。「頸動脈狭窄(きょうさく)に対する血管拡張・ステント留置術」など42件の新規技術について、保険適用に向けて優先的に検討することを決めたほか、24件の先進医療について保険適用を認めることを了承した。
※ 詳しくは、【新規技術42件の保険適用を検討へ】【先進医療の導入、「説明がない」】をご覧ください。
◇資料
(総会)http://www-bm.mhlw.go.jp/shingi/2008/01/s0123-4.html
(基本問題小委)http://www.mhlw.go.jp/shingi/2008/01/s0123-3.html
◇議事録
(総会)http://www-bm.mhlw.go.jp/shingi/2008/01/txt/s0123-1.txt
(基本問題小委)http://www.mhlw.go.jp/shingi/2008/01/txt/s0123-2.txt
■1月25日の中医協
08年度診療報酬改定の骨子について国民の意見を聴くため、群馬県の前橋市民文化会館で公聴会を開催した。一般公募33人の中から選ばれた開業医や看護師、薬害患者ら10人が、中医協委員を前に次期改定に向けた意見を述べた。
公聴会の終了後、支払側と診療側の間で争点となっている「診療所の再診料」などについて最終的な合意を得るため、総会を開催。しかし、この日も支払側と診療側の溝は埋まらず、次回の総会で公益委員が最終判断を下すことに決まった。
※ 詳しくは、【中医協、前橋で公聴会を開催】【カルテなき感染者と明細書無料化】【診療所の再診料、公益委員の判断へ】をご覧ください。
◇資料
(総会)http://www-bm.mhlw.go.jp/shingi/2008/01/s0125-9.html
◇議事録
(総会)http://www-bm.mhlw.go.jp/shingi/2008/01/txt/s0125-4.txt
■1月30日の中医協
焦点となっていた診療所の再診料は、公益委員(土田武史会長)の裁定で、引き下げないことに決まった。逆に、病院(200床未満)の再診料を引き上げることを決定したが、点数は明らかにされなかった。
この日の総会で決定したのは、▽診療所の再診料は引き下げない▽200床未満の病院の再診料を1点以上引き上げる▽外来管理加算を算定するには5分程度の説明を必要とする要件を加える▽デジタル映像化処理加算は2年程度の経過措置を設けた上で廃止し、経過前は点数を引き下げる―など。
※ 詳しくは、【診療所の再診料引き下げ、見送り】をご覧ください。
◇資料
(総会)http://www-bm.mhlw.go.jp/shingi/2008/01/s0130-11.html
(薬価専門部会)http://www.mhlw.go.jp/shingi/2008/01/s0130-10.html
◇議事録
(総会)http://www-bm.mhlw.go.jp/shingi/2008/01/txt/s0130-6.txt
■2月1日の中医協
これまで審議してきた次期改定の個別項目に具体的な点数を設定するため、厚労省が「主要改定項目案」を提示して議論した。厚労省は、「10対1入院基本料」の点数を引き上げる方針や、疾患別リハビリテーション料の逓減制の廃止、「脳血管疾患等リハビリテーションV」「早期リハビリテーション加算」の新設などを提案した。
※ 詳しくは、【10対1入院基本料、点数引き上げへ】【回復期リハ、「重症患者15%」】【リハ、上限超は「1か月13単位」】【肝炎の在宅自己注射、制限を緩和】をご覧ください。
◇資料
(総会)http://www-bm.mhlw.go.jp/shingi/2008/02/s0201-5.html
◇議事録
(総会)http://www-bm.mhlw.go.jp/shingi/2008/02/txt/s0201-4.txt
■2月8日の中医協
次期診療報酬改定について国民から寄せられた意見(パブリックコメント)の集計結果や前橋の地方公聴会での意見などを厚労省が紹介した後、個別の改定項目について議論した。積み残しになっていた「10対1入院基本料の引き上げ」は了承された。勝村久司委員(日本労働組合総連合会)が強く求めていた「明細書の無料化」については、実費を徴収する結論は動かなかったものの、「実質的に明細書の入手の妨げとなるような料金を設定してはならない」と、厚労省が歩み寄って合意に至った。
土田会長は「08年度の診療報酬改定については、中医協として一応の合意が形成されたと理解している。これまでの経過を踏まえて事務局で厚生労働大臣への答申書案を作成し、次回審議する」とまとめた。
※ 詳しくは、【改定の審議を一巡、次回に答申案】【明細書発行、「実費徴収」で決着】【一般病棟入基料、点数変更は10対1のみ】【社会的入院、「追い出すわけではない」】をご覧ください。
◇資料
(総会)http://www-bm.mhlw.go.jp/shingi/2008/02/s0208-9.html
◇議事録
(総会)http://www-bm.mhlw.go.jp/shingi/2008/02/txt/s0208-4.txt
■2月13日の中医協
総会で、個別項目の点数が入った「2008年度診療報酬改定の主要改定項目案」を了承し、舛添要一厚生労働大臣に答申した。後期高齢者の外来医療や在宅医療などで地域の開業医らが受け取る個別の点数も決定した。注目された200床未満の病院の再診料は3点引き上げられ、現行の57点から60点となった。答申には、診療側と支払側から出された意見が付記された。
舛添厚労相は「就任以来、医療をめぐる問題に取り組んでいるが、特に医師不足や産科、救急医療などは国民的な課題。特に病院勤務医の負担をどのように軽減させるか、これを診療報酬改定で手当てしたいという問題意識を持っている。良い答申にまとめていただいたことに感謝を申し上げたい」とあいさつした。
※ 詳しくは、【08年診療報酬改定案を答申】【フリーアクセスの制限と「尊厳死」】をご覧ください。
◇資料
(総会)http://www-bm.mhlw.go.jp/shingi/2008/02/s0213-4.html
◇議事録
(総会)http://www-bm.mhlw.go.jp/shingi/2008/02/txt/s0213-3.txt
■3月26日の中医協
厚労省は、中医協の診療報酬改定結果検証部会で、08年度診療報酬改定の影響を調べる必要があると判断した11項目(案)を示し、意見を求めた。調査項目に挙がった「勤務医の負担軽減」については、改定が病院の収支に与えた影響と、それが勤務医の軽減につながっているかを調査する方法が議論になった。5分要件が導入された「外来管理加算」については、「実際に240億円の財源が出るかどうかを調査してほしい」との意見もあった。
※ 詳しくは、【勤務医の負担軽減、調査方法は?】をご覧ください。
◇資料
(総会)http://www-bm.mhlw.go.jp/shingi/2008/03/s0326-8.html
◇議事録
(総会)http://www-bm.mhlw.go.jp/shingi/2008/03/txt/s0326-4.txt
■4月23日の中医協
総会で、任期満了に伴い退任した前会長の土田武史氏(早大商学部教授)の後任に、公益委員の遠藤久夫氏(学習院大経済学部教授)を選出した。その後、「医療機器の保険適用」「DPCにおける高額な新規の医薬品等への対応」について審議した。
※ 詳しくは、【中医協会長に遠藤氏】【高額医薬品1品目、包括評価の対象外に】をご覧ください。
◇資料
(総会)http://www-bm.mhlw.go.jp/shingi/2008/04/s0423-6.html
◇議事録
(総会)http://www-bm.mhlw.go.jp/shingi/2008/04/txt/s0423-1.txt
■5月21日の中医協
総会では、「後期高齢者医療制度」に対する批判を受け、保険局の担当者がこれまでの経緯や制度の内容をあらためて説明。特に、主治医が受け取る「後期高齢者診療料」と、終末期の治療方針を書面にまとめた場合に算定できる「終末期相談支援料」の2点について、Q&Aなどを示しながら説明した上で委員の意見を求めた。
続いて開かれた小委では、同委員会の会長に総会の会長を務める遠藤久夫氏を選出。その後、「DPC評価分科会」の西岡清会長が、DPC導入の影響に関する07年度の調査結果を報告したほか、今年度に実施する調査案を提示し、了承された。
診療報酬改定結果検証部会では、庄司洋子氏(立教大大学院教授)を部会長に選任した後、今年度の改定の影響を調査する項目について審議した。
※ 詳しくは、【5月21日の中医協】【後期高齢者診療料めぐり意見交換】【終末期指針案の誤った紹介に当惑―全日病】【DPC準備病院の募集、6月から】【DPC拡大を了承―中医協小委】【勤務医の負担など検証へ―中医協部会】をご覧ください。
◇資料
(総会)http://www-bm.mhlw.go.jp/shingi/2008/05/s0521-5.html
(基本問題小委)http://www.mhlw.go.jp/shingi/2008/05/s0521-6.html
◇議事録
(総会)http://www-bm.mhlw.go.jp/shingi/2008/05/txt/s0521-4.txt
(基本問題小委)http://www.mhlw.go.jp/shingi/2008/05/txt/s0521-3.txt
■6月4日の中医協
舛添要一厚労相が5月30日の厚労省の会議(安心と希望の医療確保ビジョン会議)で、「(中医協は)透明性がない」と発言したことに対し、遠藤会長は総会の冒頭で、「不透明と言われるゆえんは毛頭ない。大変困惑している」との不満を表した。
小委では、今回の診療報酬改定で大きな争点となった「診療所の再診料」をめぐる議論が再燃した。
※ 詳しくは、【6月4日の中医協】【中医協会長「不透明と言われるゆえんない」】【「再診料」の議論が再開】をご覧ください。
◇資料
(総会)http://www-bm.mhlw.go.jp/shingi/2008/06/s0604-5.html
(基本問題小委)http://www.mhlw.go.jp/shingi/2008/06/s0604-4.html
◇議事録
(総会)http://www-bm.mhlw.go.jp/shingi/2008/06/txt/s0604-2.txt
(基本問題小委)http://www.mhlw.go.jp/shingi/2008/06/txt/s0604-1.txt
■6月25日の中医協
総会では、「後期高齢者医療制度」の新設に伴って導入した「終末期相談支援料」を7月から一時凍結することを決めた。凍結を求める諮問書の趣旨を説明するため出席した舛添要一厚生労働相に対し、中医協で一度決定したことを覆すことへの批判が委員から相次いだが、舛添厚労相は政治的な状況を踏まえた上での「異例の措置」であることを強調、凍結の答申を得た。
※ 詳しくは、【6月25日の中医協】【終末期相談支援料を一時凍結】をご覧ください。
◇資料
(総会)http://www-bm.mhlw.go.jp/shingi/2008/06/s0625-5.html
◇議事録
(総会)http://www-bm.mhlw.go.jp/shingi/2008/06/txt/s0625-2.txt
■7月9日の中医協
診療報酬改定結果検証部会では、06年度診療報酬改定の結果の検証(07年度特別調査)と、10年度診療報酬改定の結果の検証について審議。前回延期になった薬価専門部会では、新薬の価格を特許期間中は引き下げない仕組み(エグゼンプト・ドラッグ)を中心に意見交換した。総会では、外来管理加算の「5分要件」の根拠が議論になった。
※ 詳しくは、【7月9日の中医協】【保険者黒字は医療費抑制の結果―日医】【製薬企業、「潤沢な資金がある」】をご覧ください。
◇資料
(総会)http://www-bm.mhlw.go.jp/shingi/2008/07/s0709-8.html
(調査実施小委)http://www.mhlw.go.jp/shingi/2008/07/s0709-6.html
(薬価専門部会)http://www.mhlw.go.jp/shingi/2008/07/s0709-10.html
◇議事録
(総会)http://www-bm.mhlw.go.jp/shingi/2008/07/txt/s0709-1.txt
(調査実施小委)http://www.mhlw.go.jp/shingi/2008/07/txt/s0709-3.txt
■7月16日の中医協
総会では、医療費の動向や施設基準の届け出などについて厚労省が報告。07年度の概算医療費が過去最高の33.4兆円に上ったことなどを発表した。小委では、DPCを中心に議論した。DPCの在り方について批判的な意見を展開する日本医師会の委員に対し、「医療全体をどう考えるかという委員としての見識ならば聞くが、『日医として』と再三強調されるのはどうなのか」と、対馬忠明委員(健保連専務理事)がただす一幕もあった。
※ 詳しくは、【7月16日の中医協】【07年度医療費、過去最高の33.4兆円】をご覧ください。
◇資料
(総会)http://www.mhlw.go.jp/shingi/2008/07/s0716-3.html
(基本問題小委)http://www.mhlw.go.jp/shingi/2008/07/s0716-4.html
◇議事録
(総会)http://www.mhlw.go.jp/shingi/2008/07/txt/s0716-2.txt
(基本問題小委)http://www.mhlw.go.jp/shingi/2008/07/txt/s0716-3.txt
■8月27日の中医協
総会では、75歳以上の脳卒中や認知症患者らの診療報酬を10月から減額する措置の猶予を決定したほか、4月に創設された「高度医療評価制度」の承認第1号が報告された。保険医療材料専門部会では、厚生労働省が示した「今後の検討の進め方」(案)を了承し、イタリア、オーストラリア、カナダなどの薬事審査体制などを調査する方針を決めた。
※ 詳しくは、【8月27日の中医協】【「90日超で減額」の猶予を了承―中医協】【医療材料の内外価格差で海外調査へ】をご覧ください。
◇資料
(総会)http://www.mhlw.go.jp/shingi/2008/08/s0827-6.html
◇議事録
(総会)http://www.mhlw.go.jp/shingi/2008/08/txt/s0827-2.txt
■9月24日の中医協
総会では、介護老人保健施設(老健施設)の入所者に対して処方せんを交付できる項目に人工透析患者に使用する「エリスロポエチン」など4品目を追加することを提案し、了承された。この議論の中で、委員の関心は「老健施設内での透析治療」に集中し、老健施設での医療の実態を調査する必要性も指摘された。
薬価専門部会では、日本製薬団体連合会(日薬連)の薬価制度改革案について前回会合に引き続いて議論したが、慎重な対応を求める意見が多く、継続審議となった。
※ 詳しくは、【9月24日の中医協】【日薬連の改革案、継続審議に】をご覧ください。
◇資料
(総会)http://www.mhlw.go.jp/shingi/2008/09/s0924-7.html
(薬価専門部会)http://www.mhlw.go.jp/shingi/2008/09/s0924-12.html
◇議事録
(総会)http://www.mhlw.go.jp/shingi/2008/09/txt/s0924-1.txt
■10月22日の中医協
総会では、来年1月から開始する「産科医療補償制度」の加入を促進するための診療報酬上の対応(ハイリスク妊娠管理加算・同分娩管理加算の施設基準見直し)について議論したが、意見がまとまらず継続審議となった。診療側の西澤寛俊委員(全日本病院協会会長)は「制度自体には賛成」としながらも、「民間医療保険への加入が公的医療保険の加算の要件になるのは、診療報酬の在り方としておかしい」と繰り返した。
小委では、「これまでのDPCの評価」をテーマに議論し、医療の標準化や質向上などが今後の課題であるとの認識で一致した。
※ 詳しくは、【10月22日の中医協】【ハイリスク妊娠加算の要件見直し、継続審議に】【産科の無過失補償、中医協で初めて議論】【DPC導入、医療効率化などで効果―基本小委】をご覧ください。
◇資料
(総会)http://www.mhlw.go.jp/shingi/2008/10/s1022-8.html
(基本問題小委)http://www.mhlw.go.jp/shingi/2008/10/s1022-7.html
◇議事録
(総会)http://www.mhlw.go.jp/shingi/2008/10/txt/s1022-2.txt
(基本問題小委)http://www.mhlw.go.jp/shingi/2008/10/txt/s1022-1.txt
■11月5日の中医協
総会では、継続審議となっていた「産科医療補償制度創設に係る診療報酬上の対応」について、厚労省の提案を条件付きで了承。また、「外来管理加算」について、日医が見直しに向けた審議を要望。日医の「2008年度緊急レセプト調査」の結果を中医協に提出することは了承されたが、「外来管理加算」の見直しを個別に審議することについては、支払側委員から反対意見が出たため、却下された。
診療報酬改定結果検証部会では、「病院勤務医の負担軽減の実態調査」など、今年度に実施する調査項目を大筋で了承した。
※ 詳しくは、【11月5日の中医協】【ハイリスク妊娠加算 補償制度加入が要件に】【日医の緊急調査、中医協に提出へ】【“5分要件”でどう変化? 中医協が調査】をご覧ください。
◇資料
(総会)http://www.mhlw.go.jp/shingi/2008/11/s1105-8.html
◇議事録
(総会)http://www.mhlw.go.jp/shingi/2008/11/txt/s1105-4.txt
■11月19日の中医協
総会で厚労省が示した「基本診療料」をめぐる今後の議論の進め方に関する案については、意見の対立もあったが、最終的に了承した。また、日医はこの日も、外来管理加算の見直しに関する議論を求めた。
診療報酬基本問題小委では、療養病床などを併設する「ケアミックス型病院」をDPC対象病院に加えることを決めた。調査実施小委員会では、病院や診療所の経営状況を把握して診療報酬改定の基礎資料にするため、厚労省が2年ごとに実施している「医療経済実態調査」について議論を始めた。
※ 詳しくは、【11月19日の中医協】【外来管理加算、緊急対応は見送り】【後発品に「積極的でない」薬局が3分の1超】、【ケアミックス型もDPC対象に―基本小委了承】【医療機関の収支、「決算ベース」での調査も】をご覧ください。
◇資料
(総会)http://www.mhlw.go.jp/shingi/2008/11/s1119-6.html
(調査実施小委)http://www.mhlw.go.jp/shingi/2008/11/s1119-4.html
(基本問題小委)http://www.mhlw.go.jp/shingi/2008/11/s1119-5.html
◇議事録
(総会)http://www.mhlw.go.jp/shingi/2008/11/txt/s1119-2.txt
(基本問題小委)http://www.mhlw.go.jp/shingi/2008/11/txt/s1119-1.txt
■12月3日の中医協
?総会では、サリドマイドが主成分の「サレドカプセル100(100mg1カプセル)」など9成分13品目の薬価収載を承認した。基本問題小委では、DPCの在り方について議論。「07年度DPC準備病院」が09年度にDPC対象病院に移行する際の基準になる「データ/病床比」(「退院患者の全データ数」/「DPC算定病床数」)については、4月の改定前のルールでデータ数をカウントすることで合意した。
※ 詳しくは、【12月3日の中医協】【サリドマイド製剤、年明けにも販売】【09年度DPC対象病院、改定前のデータで】【「DPC対象病院」?「DPC病床」?】【「無理に稼ごうと医師の募集に走る」―厚労省企画官】をご覧ください。
◇資料
(総会)http://www.mhlw.go.jp/shingi/2008/12/s1203-8.html
(基本問題小委)http://www.mhlw.go.jp/shingi/2008/12/s1203-9.html
■12月17日の中医協
薬価専門部会では、今年度の薬価制度改革で積み残しになっている「薬価維持特例」の導入の是非などについて、厚労省が提出した「議論の整理と今後の論点」に沿って意見交換。
総会では、医科と歯科合わせて49件の医療機器を12月1日から保険適用したとの報告を承認した。基本問題小委では、DPCを導入している病院に前年度の収入を保障する「調整係数」の廃止に伴う新たな機能評価係数の「基本的考え方」と、検討に当たっての「基本方針」を了承した。
※ 詳しくは、【12月17日の中医協】【日薬連の提案について3度目の議論―中医協】【医療機器49件の保険適用などを報告―厚労省】【新係数の候補、年明けから選定作業に】をご覧ください。
◇資料
(総会)http://www.mhlw.go.jp/shingi/2008/12/s1217-8.html
(基本問題小委)http://www.mhlw.go.jp/shingi/2008/12/s1217-8.html
更新:2008/12/31 14:35 キャリアブレイン
新着記事
2008年の中医協(2008/12/31 14:35)
- 社会保障改革へ懇談会設置 提言の進ちょく状況 ...(2008/12/27 00:00)
- 地域医療強化へ連携確認 関係閣僚会議(2008/12/27 00:00)
注目の情報
PR
記事を検索
CBニュース会員登録メリット
気になるワードの記事お知らせ機能やスクラップブックなど会員限定サービスが使えます。
一緒に登録!CBネットで希望通りの転職を
プロがあなたの転職をサポートする転職支援サービスや専用ツールで病院からスカウトされる機能を使って転職を成功させませんか?
【第43回】吉田万三さん(「後期高齢者医療制度の廃止を求める東京連絡会」代表) 野党4党が提出し、参院での可決後、衆院に送付されていた「後期高齢者医療制度廃止法案」が継続審議となり、来年の通常国会へ持ち越されることになった。同法案をめぐっては、政府・与党が「見直し」の姿勢を変えず、野党が「廃止」の一 ...
「これからの薬局は、処方せんだけではない」と話すのは、茨城県坂東市で「つむぎ薬局」を経営する斎藤陽介さん。株式会社メディカルキャビネットの代表取締役社長として、処方せんに百パーセント頼らない薬局経営「脱処方せんへの道」を提唱している。 今年3月には、「薬局の便利な利用法―知って得する4つの知恵―」 ...
WEEKLY