愛犬の名前は「しーぽん」。雄の紀州犬で、10年前に中村家にやってきた。人間の年齢に換算すると中高年にあたる。いつの間にかベランダの小窓を“特等席”にして、雨の日も風の日も家の前の通りや町の景色を眺めるようになった。 「人間観察でもしているのかしら」と中村さん。見知らぬ来客にはベランダから大声でほえるなど番犬としての役割もしっかり果たしている。トレードマークのスカーフは、曜日ごとに色を変えてもらっている。通行人が写真を撮ったり、話し掛ける姿がしばしば見られるという。 近所に住む信田悦子さん(81)は「外を眺める姿に癒やされている。しーぽんに話し掛けるのが私の日課」と目を細めていた。
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2008 山梨日日新聞社 THE YAMANASHI NICHINICHI SHIMBUN.
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