激動の一年が暮れる。世相を風刺する本紙ちまた欄の「時事せんりゅう」で今年を顧みた。
「安いうえ毒がおまけで付いている=順志」。中国製冷凍ギョーザ中毒事件や事故米の不正転売などで食の不信が募った。「国民がお毒味ばかりさせられる=君代」ではたまらない。
官僚らの不祥事に厳しい目が向く。「残業もビールおつまみ待ってます=知之」。深夜帰宅時に中央省庁職員がタクシー運転手から現金やビールなどを受け取っていた「居酒屋タクシー」問題に批判が高まった。大分の教員汚職事件では県教育委員会が混乱した。「地におちたこれで教育いいんかい=猪之助」。
世界同時不況が襲ってきた。景気対策優先を強調する麻生太郎首相だが、総額二兆円の定額給付金を柱とする二〇〇八年度第二次補正予算案の国会提出は年明けに先送りした。「給付金いつまで続く予告編=肇」では景気に逆効果だ。
今年は北京五輪が開かれた。「金の夢銅にもならず散るジャパン=泉」。野球日本代表・星野ジャパンはメダルなしと残念だったが、女子マラソンの天満屋・中村友梨香選手らの健闘が印象に残った。
大相撲は真庭市出身の琴国が十両に昇進し、サッカーのファジアーノ岡山はJリーグ2部入りを決めた。うれしいニュースだ。元気が出てくる。