いすゞ自動車は24日、国内工場で働く直接雇用の期間従業員約550人の雇用打ち切りを撤回することを決め、労働組合を通じ対象者に通知した。当初は26日までで打ち切るとしていたが、本来の契約満了期の来年1~4月まで雇用する。ただ、満了後の期間延長はしない。
同社はトラックを組み立てる藤沢工場(神奈川県藤沢市)と、エンジンなどを生産する栃木工場(栃木県大平町)の派遣社員と期間従業員計1400人の契約を26日で解除する方針だった。残る間接雇用の派遣社員約850人は、予定通り26日で契約を打ち切る。
同社は「再就職先が困難になっていることや、政府の雇用安定化への要請を受けて再検討した」としている。また、直接雇用の期間従業員の途中解雇について、解雇権の乱用にあたるとして、従業員側が撤回を求める仮処分申請を申し立てていることも影響したとみられる。【秋本裕子】
毎日新聞 2008年12月24日 東京夕刊